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大幅増量、しました。

前々回のエントリで予告していた、本サイトの Queer Music Experience.の事実上のメイン・コンテンツである、日本のクィア・ミュージシャンの個別プロフィールのページの、大幅増量計画なんですが。

私は、前々回のエントリの本文中で、「もし7月中に、予定していたすべての作業が完了しなければ、作成済の記事をいつまでも寝かせておくわけにもいかないので、公開に踏み切ろうとは思っています」と書きました。

んが、しかし。

気がつきゃ、もう、9月ですよ、9月!

もはや季節は、夏を通り越して、すでに秋ですよ!

オーマイガッ!

これはもう、いいかげんどこかで作業に区切りをつけなければ、いつまで経っても公開できやしないよ!

というわけで。

無理やり区切りをつけました。

Queer Music Experience.内の、日本のクィア・ミュージシャンの個別プロフィールのページを、大幅に増量いたしましたよう!(やけくそ)

https://queermusicexperience.web.fc2.com/queer_musicians/japanese_index.html

上記 URL のリストに、名前を(勝手に)掲載させてもらっている、すべてのミュージシャン、バンド、ユニット、サークルについて、個別のプロフのページを、もれなく作成しましたよう!

(ただし、旧名義や別名義がリストに記載されている場合には、記事を一本化しています)。



さてさて。

今回の更新を経て、現在サーバーにアップロードされている個別プロフのページのファイル数は、全部で490本あります。

そのうち、今回新規にアップロードしたものは、293本。

さらにそのうち、私が執筆したテキストも併せて掲載しているものが、188本。

残りの105本は、少なくとも現時点では、SNS やオフィシャルサイトなどに掲載されている既存の紹介文やバイオグラフィーを引用するのみにとどまっています(なかには、公式の紹介文やプロフィールすらもネット上には残存しておらず、枠を作成したにすぎないものも、何本かは含まれていますが)。

そして、本サイトの Queer Music Experience.の更新履歴には、私が執筆したテキストも併載している188本のラインナップを掲載しています。

そして、残り105本の、今後の取り扱いについて、ここに書いていきます。

当初は、その105本のいずれにも、テキストをあとから書き足すつもりでいました。ゆえに、更新作業を進めていた段階では、「テキスト準備中」という断り書きを、それぞれのページに記載していました。

しかし、途中で方針を変えました。

今回アップロードした、既存の紹介文やバイオグラフィーからの引用で構成されている当該の105本には、「テキスト準備中」の断り書きは、あえて記載していません。そのかわりに、掲載日(ファイルをアップロードした日付)を記載するようにしました。

もちろん、それらのほとんどは、あとからテキストを書き加える前提で作成したものです。事実、すでにリサーチや執筆作業に手をつけているものも何本もあり、今回の更新からそれほど間を空けずに公開できると思います。

その一方で、それら105本の中には、実際に引用した既存の紹介文やバイオグラフィー以上の詳しい情報は、掲載できないというケースも、少なくない数で含まれているのです。

たとえば、今回の更新では、ゲイの合唱団や吹奏楽団、管弦楽団といった音楽サークルについても、個別のプロフのページを作成しています。そしてこうした音楽サークルの場合、ごく一部の例外を除いては、団員のみなさんは、不特定多数が閲覧可能なサイト上での顔出しやプライベートの公開を、おこなってはいません。

セクシュアル・マイノリティの誰しもがカミング・アウトをしているわけではないからです。

したがって、少人数のバンドやユニットとは異なる、楽団のような大所帯についての記事を作成する場合には、団員のみなさんのプライバシーについて、より繊細な配慮が求められます。

このような理由から、合唱団や吹奏楽団、管弦楽団のような音楽サークルの個別プロフのページは、公式の紹介文を引用するのみにとどめたほうが、むしろ適切であろう、という判断にいたりました。

このほかにも、たとえば、あるミュージシャンやバンドについて、公式のプロフィール以上に詳細な記録が、ネット上には現存していないため、新たにテキストを書き下ろそうとするならば、関係者に直接取材する以外に方法がなく、それをするのさえもが難しい、という場合もあります。

こういった事情を考慮すると、引用文だけで構成されているプロフ記事に、すべて一様に「テキスト準備中」と断り書きをつけてしまうのは、ちょいと違うかな?と思うようになりました。

そこで、現状では引用文のみとなっている105本は、あえて「準備中」の扱いにはせずに、あとからテキストを書き足した場合についてのみ、随時 Queer Music Experience.の更新履歴に、新規公開のコンテンツと同じ扱いで反映させる、という方針にしました。



ちなみに、今回の更新よりも前に、すでに「テキスト準備中」の体でプロフのページがアップロードされているものについても、テキストの執筆と掲載を急がねば、ですね。

とくに2000年代のゲイ・インディーズ・シーンで活動していたミュージシャンたちの記録は、私の記憶がどんどん薄れてしまう前に、そして私が健康体でいられるうちに、急いで書き残しておかなければいかんですよ。

……なんだか不吉なことをいうようですが、コロナ禍が始まってからはなおのこと、やり残したことのないようにしておこう、私にしか遺せないものもあるはずだ、という気持ちが、強くなっています。



それとですね、テキストを新たに書き下ろして掲載した188本についても、ここで断りを入れておきたいことがあります。

テキストの分量が、記事によって、大幅に違いがあるんです。

書き方もさまざまで、まるで評伝のようになっているものもあれば、ディスコグラフィーやライブ出演履歴などのリストに近いものもあります。

どうしてそのような違いが生じるのかというと、これは先述の話とも関わりがあるんですが、個別プロフのテキスト執筆にあたっては、当然のことながら、ネット上に遺っている記録や、あるいは紙媒体に掲載された記事や文献などを参照しているわけです。

そうした参照元の記録が、いったいどのような形で、どのていど遺っているのかによって、私の執筆するテキストの分量や性質は、大きく左右されます。

たとえば、音楽活動を始めてまだそれほどの年数が経っていないミュージシャンの方であっても、その活動記録が、第三者にも参照しやすい形で、たくさん遺っていれば、私の執筆するテキストも、自ずと内容が豊富になります。

その逆に、非常に長く活動されているミュージシャンの方であっても、その活動記録があまり多くは遺されていなかったり、あるいは系統立てて整理されずに断片的にしか遺っていない場合には、たとえ私がそのミュージシャンの方をどれだけ高く評価していようとも、多くの字数を費やすことは、さすがに難しくなります。

さらにいうと、遺されている記録が、たとえどれだけ豊富であろうとも、その内容がディスコグラフィーやライブの出演履歴のみ、という場合には、私の執筆するテキストも、自ずとリストのような体裁になるし、自己の内面をブログに詳細に書きつづっていたり、インタビュー記事が存在しているミュージシャンの方の場合には、私が執筆するテキストも、それらを反映することによって、評伝のような体裁になります。

で、ですね。

どうして私が、わざわざこのような断りを入れているのかといいますと。

そうしたテキストの分量の多寡や性質の違いを、あたかも私からの評価の高低や、私個人の好悪の感情と結びつけて曲解する人が、残念ながら、ちょくちょくいらっしゃるからです。

これはもう昔からくり返し言いつづけていることなんですが、私が Queer Music Experience.を運営しているのは、セクシュアル・マイノリティのミュージシャンのみなさんの記録を残すためであって、それらのミュージシャンのみなさんに、評価の高低をつけたり、良し悪しを判断したりすることを目的とはしていません。

もちろん、思い入れの強いミュージシャンの方についてテキストを書いているときには、自ずと力が入るし、触れておきたい事柄がたくさんあふれ出てしまって、収拾がつかなくなることはしょっちゅうです。しかし、だからといって、私が書いたテキストの分量が少ないミュージシャンの方には思い入れがないなどということはないです。その理由は、先に述べたとおりです。



それでは、前置きがすっかり長くなってしまいましたが、今回新たにテキストを書き加えてアップロードした、188本のラインナップを、ここにも掲載します。以下のとおりです(五十音順)。

今回まとめてアップロードした計293本は、YouTube の動画はもちろん、Spotify、Apple Music、SoundCloud、bandcamp、Eggs などのプレーヤーを、なるべく多く埋め込んだので、もしもみなさんにとって未知のミュージシャンの名前があったなら、それらのミュージシャンの方々の音楽を、ライナーノーツを読みながら聴くような感覚で、当サイトをご利用になっていただけたら、とても嬉しいです。




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K-Pop 初の、オープンリー・ゲイのアーティストが、いよいよデビューの予定。

LGBT の K-Pop アーティストというと、2001年に「Temptation」でデビューした、MtF のトランスジェンダーのシンガー、ハリスと、彼女の成功を受けて2005年にデビューした、韓国初のトランスジェンダーのガール・グループ、レディの例があります。

ハリス バイオグラフィー(Queer Music Experience., 2007.02.06)

レディ バイオグラフィー(Queer Music Experience., 2007.02.06)

そして2017年、いよいよ K-Pop シーンにも、オープンリー・ゲイのアーティストが登場する予定であることが報じられました。

4月7日に、男性向けの美容情報を中心としたニュース・サイト、Very Good Light に、「Meet the first openly gay Kpop star」という見出しの記事が掲載されました。

Meet the first openly gay Kpop star (Very Good Light, 2017.04.07)

この記事によると、マーシャル・バン(Marshall Bang)という、オープンリー・ゲイの R&B シンガーが、今年度中にも K-Pop シーンにデビューする予定なのだそうです。

この Very Good Light の記事には、マーシャル自身による書き下ろしの長大なライフ・ストーリーも、併せて掲載されています。

そして、Very Good Light の記事が出た翌日には、韓国のエンタテインメント・ニュース・サイト Koreaboo も、マーシャル・バンのソロ・デビューと、K-Pop 初のオープンリー・ゲイのアーティストの誕生を報じました。

Koreaboo の記事は、前日の Very Good Light の記事と、2015年8月27日付でソウルのタウン情報サイト TimeOut Seoul のブログに掲載されたインタヴュー記事を参照して書かれたものです。

Marshall Bang soon to be South Korea’s first openly gay K-Pop star (Koreaboo, 2017.04.08)

Interview: Marshall Bang comes out with a bang! (TimeOut Seoul, 2015.08.27)

さらに4月10日には、韓国を始めとするアジア圏やラテン・アメリカ圏のテレビドラマの情報サイト DramaFever も、マーシャル・バンのデビューを報じました。

Meet Marshall Bang, Korea's first-ever openly gay K-pop artist (DramaFever, 2017.04.10)

これらの記事に掲載されていた、マーシャル・バンの経歴について、ごくごく簡単にまとめてみます。

マーシャル・バンは、生まれも育ちも L.A.の、韓国系アメリカ人です。

2012年に、マーシャルは韓国のテレビ局 MBC で放送されているオーディション番組『Star Audition』の第3シーズンに参加。TimeOut Seoul のインタヴュー記事によると、マーシャルは MBC から電話で要請を受けて参加したようです。

残念ながら、マーシャルは16人のファイナリストには選ばれなかったものの、その歌唱力が認められ、レコード会社との契約に成功。今年に入ってからは、マーシャルは MRSHLL の名義で、韓国の DJ Friz の「Resist」や「Release」、Dathan の「Hello Goodbye」といった楽曲に、フィーチャリング・アーティストとして参加しています。

そして、いよいよソロ・アーティストとしてのデビューが決定した、というわけです。

Very Good Light の記事に掲載されているマーシャルの発言によると、マーシャルがオープンリー・ゲイであることについて所属レーベルは非常に支援的であるそうで、マーシャルをサム・スミスのような路線か、あるいはフランク・オーシャンのような路線で売り出すことを考えているそうです。



“Resist”
(DJ Friz feat. MRSHLL)

(2017)




“Hello Goodbye”
(Dathan feat. MRSHLL)

(2017)




4月10日の DramaFever の記事では、韓国の芸能界で初めてゲイであることを2000年にカミング・アウトした、元モデルでタレントのホン・ソクチョンが、カミング・アウトの代償として、その後の3年間は、すべての仕事がキャンセルとなってしまったことにも触れた上で、次のように書いています。


“たとえマーシャル・バンが商業的には成功しなくとも、依然として彼は声明を出していくだろう。我々の知る以上に多くの人々が抑圧を感じていて、疎外されるのを怖れてセクシュアリティを隠さなければいけないような、そのような国にあっては、歯に衣着せぬ芸能人や著名人こそが、すべてを変えられる。もしもマーシャルが大成功を収めてくれれば、さらにすべてはより良くなるだろう。今は2017年、そろそろゲイの K-Pop スターが誕生してもいいころだ。”


マーシャル・バンのデビュー作の具体的なリリース日は、まだ発表されていないようですが、実際に音源がリリースされれば、日本のメディアでも報じられるのではないかと思います。



マーシャル・バンの Twitter のアカウントはこちら。
https://twitter.com/marshallbang



ユニオン・J のジョージ・シェリーが、同性の恋人がいた過去を告白。

 昨年1年間はブログの更新をお休みさせていただいていましたが、今回は久しぶりに、海外の LGBT ミュージック関連の話題です。



 イギリスのボーイバンド、ユニオン・J (Union J)のメンバーであるジョージ・シェリー (George Shelley)が、昨日(2016年2月3日)、YouTube を通じて、かつては男性の恋人がいたこともあるのを明らかにしました。イギリスのゲイ・メディアは、その日のうちに一斉にこれを報じました。

George Shelley: “I’ve had girlfriends, but I’ve also had boyfriends”(Gay Times Magazine, 2016.02.03)

UNION J’S GEORGE SHELLEY COMES OUT: ‘I’VE HAD GIRLFRIENDS AND BOYFRIENDS’(Attitude.co.uk, 2016.02.03)

Union J singer comes out: I’ve had boyfriends and I’ve also had girlfriends (PinkNews.co.uk, 2016.02.03)

ジョージ・シェリー(ユニオン・J)
(画像は Attitude.co.uk の記事より)


 件の動画が、こちら。

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ア・グレイト・ビッグ・ワールドのチャド・ヴァッカリノが、ゲイであることをカミング・アウト。

 昨年(2013年)から今年にかけて、クリスティーナ・アギレラとのデュエット曲「セイ・サムシング (Say Something)」が、本国アメリカのヒット・チャートで最高4位の大ヒットを記録した、ニューヨーク出身の新人ポップ・デュオ、ア・グレイト・ビッグ・ワールド (A Great Big World)のメンバーの、チャド・ヴァッカリノ (Chad Vaccarino)が、6月23日、ゲイであることをカミング・アウトしたそうです。

 ※A Great Big World’s Chad Vaccarino Comes Out As Gay In Touching Video: WATCH (NewNowNext.com, 2014.06.23)

 ※Watch A Great Big World singer discuss sexuality in new video (Attitude.co.uk, 2014.06.23)

 ア・グレイト・ビッグ・ワールドは、YouTube 上で『Day in the Life』と題したヴィデオ・ブログの公開を、シリーズで行なっているんですが、その『Day in the Life』の2014年6月23日分の動画の中で、チャド・ヴァッカリノは、学生時代に多発性硬化症を患っていたことに絡めて、自身がゲイであることを、併せて明かしました。

 その動画が、こちら。

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ブルボンヌさんが、NHKラジオ第1で、ゲイ・ミュージックを特集。

 NHKラジオ第1で、平日の午後1時から4時55分まで放送されている、山田まりやさんがメイン・パーソナリティーの生ワイド番組『午後のまりやーじゅ』。

 その通称『午後まり』の毎週木曜日は、女装パフォーマーのブルボンヌさんが、週一レギュラーとして出演をなさっています。

 ※『午後のまりやーじゅ』公式サイト http://www.nhk.or.jp/gogomari/

 そして、先週の6月12日放送分の『午後のまりやーじゅ』では、ブルボンヌさん担当のコーナー『ブルボンヌママのお悩み相談カフェ』内の企画『ブルボンヌの小部屋』で、ゲイ・ミュージックが特集されました。

 正味20分弱の、短い時間ではありましたが、しかしこれは、実に画期的なことであったと、私は思います。

 というのも、ですね。

 日本のテレビやラジオの番組で、ロック/ポップスについて語られるときに、そこに「ゲイ」という括りが持ち込まれることって、ほとんどないですよね?

 これが紙媒体の場合なら、たとえば音楽出版社から発行されている月刊誌『CDジャーナル』が、ゲイ・ミュージック特集を組むことが、時折あります。同誌の2011年9月号に掲載されていたゲイ・ミュージック特集では、ブルボンヌさんもライターとして、「ゲイのキワモノ学」というコラムを寄稿なさっていました。『CDジャーナル』の他にも、私の見聞の範囲内では、オルタナティヴ・ロック系の音楽雑誌『クッキーシーン』が、ゲイ・ミュージック特集を組んだことがありました。

 ところが。

 テレビやラジオの世界となると、「ゲイ・ミュージック」というカテゴライズでロック/ポップスが論じられることは、ほとんどなかったのではないでしょうか。

 少なくとも私は、ミュージシャンの性的指向という切り口でロック/ポップスが特集された日本のテレビ番組やラジオ番組を、観たり聴いたりしたことは、これまで一度もないです。

 まあ、私が不勉強なだけなのかもしれませんが。

 しかし!

 今回ブルボンヌさんが、ご自身がレギュラーとして出演されている『午後まり』の中で、ゲイ・ミュージック特集を組んでくださったのです。

 ブルボンヌさんは、日本のマス・メディアの世界に、「ゲイ・ミュージック」というカテゴリを、積極的に持ち込んでくださっているかたなんです。



 さて。

 ここからは、6月12日放送分の『午後まり』内の、ブルボンヌさんによるゲイ・ミュージック特集の内容を、より具体的に紹介していこうと思います。

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