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日本時間の2月11日に授賞式が行なわれた、第55回グラミー賞。最多の6部門にノミネートされていたフランク・オーシャン (Frank Ocean)は、残念ながら主要3部門での受賞はならなかったものの、アルバム『チャンネル・オレンジ (channel ORANGE)』が最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム賞を、そしてジェイ・Z&カニエ・ウエストとのコラボレーション曲「No Church In The Wild」が最優秀ラップ/歌唱コラボレーション賞を受賞。計2部門を制しました。

おめでとうございます!

"No Church In The Wild"
(Jay-Z & Kanye West feat. Frank Ocean)

(2012)


また、フランク・オーシャンはステージ・パフォーマンスも披露しました。曲は、最優秀レコード賞にノミネートされていたシングル「シンキン・バウト・ユー (Thinkin Bout You)」ではなく、『チャンネル・オレンジ』の実質的なエンディングである「フォレスト・ガンプ (Forrest Gump)」でした。

この「フォレスト・ガンプ」は、歌われている対象が"Boy"であり、同性愛を歌っているのではないかとも言われている曲です。

そうした曲をグラミーのステージで披露したからには、アメリカのゲイ・メディアは、さぞかしこれを絶賛しているだろうと思いきや、意外にも総じて反応は今一つでした。

Is Frank Ocean's "Forrest Gump" the Greatest LGBT Grammy Performance? (AfterElton, 2013.02.11)

上のリンク先のコラムを書いたルイス・ヴァーテルさんは、フランク・オーシャンの今回のグラミーでのパフォーマンスに、かなり拍子抜けの態であるようです。

キーボードを演奏しながら歌っているフランク・オーシャンが、タイトルにも引用されているフォレスト・ガンプよろしく、あたかも走っているかのように見える仕掛けが施された、凝っているといえば凝っているステージングでしたが、しかしその仕掛けによって何かが起こるというわけではなく、淡々と進行して淡々と終了。「え? これだけ?」といった感じの物足りなさが残るパフォーマンスではありました。スタンディング・オベーションも、映像で見る限りではまばらな印象です。

グラミー側からの著作権侵害の申し立てによって、YouTube 上からは先日のグラミーの映像がどんどん削除されており、件のフランク・オーシャンのパフォーマンス映像も、すぐに削除されてしまう可能性が大ですが、いちおう埋め込んでおきます。関心のあるかたは、観られるうちに観ておいてくださいね。

"Forrest Gump"
(Live at the 2013 Grammys)


ちなみに、先のコラムの執筆者のヴァーテルさんによると、グラミーの授賞式におけるLGBTアーティストのベスト・パフォーマンスは、k.d.ラングの「コンスタント・クレイヴィング (Constant Craving)」で、最も過大評価されているのが、2001年にエミネムの「スタン (Stan)」を本人と共演したエルトン・ジョンだそうです。なるほど、確かに。


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2013.02.13 Top↑
日本時間では2月11日に発表となる、第55回グラミー賞。LGBTミュージックという切り口から見ての最大の注目点は、なんといっても、フランク・オーシャン (Frank Ocean)の受賞があるかどうか。

昨年、メジャー級の黒人男性ヒップホップ・アーティストとしては初めて、同性愛をカミング・アウトしたフランク・オーシャン。デビュー・アルバム『チャンネル・オレンジ (Channel Orange)』は『Billboard』誌の Top200で最高2位を記録する大ヒット作となっています。また、そこからのシングル「シンキン・バウト・ユー (Thinkin Bout You)」は、同じく『Billboard』誌の Hot100で、まず2012年7月に最高72位を記録。その後は順位を落としていましたが、11月にアメリカン・ミュージック・アワードでのステージでパフォーマンスを披露し、その反響で「シンキン・バウト・ユー」は再度ヒット・チャートを上昇。このときは最高39位を記録しました。そしてグラミー賞にノミネートされた直後にも三度目の浮上を果たし、結果、現時点では最高32位を記録しています。今回のグラミーの授賞式でもフランク・オーシャンはパフォーマンスを予定しているので、受賞結果の如何を問わず、「シンキン・バウト・ユー」のピーク・ポジションがまたもや更新される可能性は、十二分にあり得ます。

チャンネル・オレンジチャンネル・オレンジ
(2012/08/22)
フランク・オーシャン、ジョン・メイヤー 他

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批評家筋からの高い評価を得ていることで商業的な成功をも手にしているフランク・オーシャンは、まもなく発表となる第55回グラミー賞では、レコード・オブ・ザ・イヤー、アルバム・オブ・ザ・イヤー、ベスト・ニュー・アーティストの3つの主要部門を含む、計6部門にノミネートされています。

アメリカのLGBT向けエンタテインメント・ニュース・サイト、NewNowNext.com は、"Will Frank Ocean Make (Queer) History On Grammy Night?"と題したコラムの中で、「もしもフランク・オーシャンがグラミーを受賞したならば、それは、オープンリー・ゲイであることが音楽界での成功を阻む障壁とはならないということを証し立てる、大きな一歩になるだろう」と述べています。

Will Frank Ocean Make (Queer) History On Grammy Night? (NewNowNext, 2013.02.07)

さらにこのコラムで興味深いのは、フランク・オーシャン以外にも、過去にグラミーを受賞したり、あるいはノミネートされたりしたLGBTアーティストの例がいくつか紹介されているところです。

それによると、まずブロードウェイ・ミュージカルの大御所作曲家であるスティーブン・ソンドハイムが、1976年に「悲しみのクラウン (Send in the Clowns)」でソング・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。ソンドハイムはこれ以外にも幾度もグラミーを受賞していますが、主要4部門での受賞は、今のところはこれのみです。

1984年には、ボーイ・ジョージ率いるカルチャー・クラブが、ベスト・ニュー・アーティストを受賞していますが、この時点でのボーイ・ジョージは、まだカミング・アウトはしていません。

ちなみに、この年のベスト・ニュー・アーティスト部門には、男装の麗人として人気を博していたアニー・レノックスのユーリズミックスもノミネートされています。当時はボーイ・ジョージやアニー・レノックスのようなジェンダー・ベンダーのアーティストが、イギリスだけではなくアメリカの音楽市場でも大いにもてはやされていた時期でした。

1989年には、インディゴ・ガールズがベスト・ニュー・アーティストにノミネートされています。しかし、残念ながら、ドイツ出身の男性デュオ、ミリ・ヴァニリに受賞を阻まれました(ミリ・ヴァニリはその後、レコードで実際に歌っていたのは別のミュージシャンであったことがプロデューサーによって暴露され、賞を剥奪されました)。インディゴ・ガールズは、性的指向を特に隠していたわけではありませんが、彼女たちがレズビアンであることを公にしたのは、やはり後年になってからのことです。

そして、ソロのオープンリー・ゲイのアーティストがベスト・ニュー・アーティストにノミネートされたのは、今回のフランク・オーシャンが初となります。受賞となると、今のところはまだ例がありません。

インディゴ・ガールズがベスト・ニュー・アーティストにノミネートされたのと同じ1989年には、ジョージ・マイケルの大ヒット・アルバム『FAITH』が、アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。しかし、ジョージ・マイケルもやはり、この時点では性的指向をカミング・アウトしてはいません。

そして、この NewNowNext のコラムの執筆者であるマーク・ブランケンシップさんのご存知の限りでは、レコード・オブ・ザ・イヤーを受賞したゲイのアーティストは、今のところはいないとのことです。



今回のグラミーでは FUN.やカニエ・ウエストらと並んで最多ノミネートのフランク・オーシャン。批評家筋から絶賛されている彼のことですから、さすがに無冠では終わらないだろうと思いますが、仮に主要3部門のいずれかを手中にできた場合には、それがどの部門であれ、ゲイ・カルチャー史上に残る快挙となることに間違いはありません。

フランク・オーシャンのグラミー受賞、私は大いに期待しています!



"Thinkin Bout You"
(2012)




Frank Ocean Official Site
http://frankocean.com/

Frank Ocean | フランク・オーシャン - UNIVERSAL MUSIC JAPAN
http://www.universal-music.co.jp/frank-ocean



2013.02.08 Top↑
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