そもそも虹組ファイツのみなさんのライヴはダンスが激しいので、シャッター・チャンスをつかむこと自体が私には難しい。しかも今回はいきなりポジション取りで失敗。その上、会場の渋谷 REX さんは照明機材の非常に充実している箱なので、照明の変化が他のライヴ・ハウスに比べてかなり目まぐるしく、客席の方角に向けられている照明の数もかなり多い。だから、シャッタースピードやら絞りやらの調整が追いつかないんですよね。
虹組ファイツ初のワンマン・ライヴである今回は、2010年5月15日に21名の虹組メンバーのみなさんが出演されたLGBTミュージック・ライヴ・イヴェント『INSIDE OUT the LIVE 2010』のときを上回る、総勢27名(だったはず。違っていたらゴメンなさい)のみなさんが出演されました。そのうち6名のかたは、今年の8月から新規加入した、第4期メンバーのみなさん。これが虹組としての初めてのライヴとなります。そして、今回のライヴを最後に、第1期のメンバーから3名、2期のメンバーからは1名のかたが、虹組ファイツを卒業することとなりました。
2010年5月の『INSIDE OUT the LIVE 2010』では、負組ファイツや ℃3子ファイツといった、虹組ファイツを母体とするユニット内ユニットが登場しただけでなく、虹組ファイツ全体が“黄組”“青組”“赤組”の3チームに分かれて、それぞれにパフォーマンスを行ないました。この3チームはコンセプト別に編制されており、“黄組”は可愛らしさ、“青組”は歌、“赤組”はダンスに、それぞれ重点が置かれています。そして今回のワンマン・ライヴ『みんなの事がダイスキ!』でも、チーム間でメンバーの異動は見られたものの、『INSIDE OUT the LIVE 2010』での編制とセット構成が、ほぼ踏襲されていました。
以前、私が『INSIDE OUT the LIVE 2010』について書いたレポート記事では、赤組のダンス・パフォーマンスの充実ぶりを絶賛しました。そうした声は、ひょっとすると私以外からもあったのか、今回のワンマン・ライヴでは、黄・青・赤のそれぞれのチームのあいだに、良い意味での競争意識が発生しているように、私には見えました。たとえば、黄組のみなさんはMCの中で「練習時間は黄組がいちばん多かった」とおっしゃっていたし、青組々長(チーム・リーダー)の背番号23番の西村雅之さんも、やはりMCの中で「青組がいちばん良かったと言われるような最高のパフォーマンスを見せていきたいと思います」とおっしゃっていました。
というわけで、黄・青・赤の、どのチームがいちばん良かったかという話は、絶対的な良し悪しの話にはなりません。オーディエンスの単なる好みの話です。私が『INSIDE OUT the LIVE 2010』のレポート記事で赤組を絶賛したり、今回のエントリで青組がいちばん良かったと書いたりしているのも、私という人間の個人的な好みを書いているに過ぎません。
黄組がレパートリーとしている楽曲の多くは、虹組ファイツというユニットのカラーの根幹を形成しています。たとえば、記念すべき初めての楽曲「恋愛Debut!始めました」や、『INSIDE OUT the LIVE 2010』のエンディングにメンバー全員で歌われた「桜エバーピンク」、そして今回のライヴのアンコールでやはり全員で歌われた「青春は待ってくれない!」など、虹組ファイツ全体の基本イメージを形成しているそれらの楽曲は、すべて今回の黄組のレパートリーとなっています。