2014/05/21
コンチータ・ヴルスト、ユーロヴィジョンで優勝!
やったよ! やってくれましたよ!当ブログの昨年(2013年)11月14日付の記事で紹介した、今年度(2014年)のユーロヴィジョン・ソング・コンテストのオーストリア代表、ドラァグ・クイーン・シンガーのコンチータ・ヴルスト (Conchita Wurst)が、5月10日の夜(日本時間の11日未明)にデンマークのコペンハーゲンにて開催された決勝で、見事、優勝を果たしました!
※コンチータ・ヴルスト バイオグラフィー (Queer Music Experience.)←新しい情報を書き加えてあります。

(画像は Attitude Magazine 公式サイトの記事から)
※Austria’s Conchita Wurst wins Eurovision Song Contest (Attitude Magazine, 2014.05.11)
※Conchita wins Eurovision (Gay Star News, 2014.05.11)
コンチータ・ヴルスト優勝のニュースは、ここ日本の大手メディアでも報じられました。
※オーストリア代表の「ひげの女装歌手」が優勝、欧州歌謡祭ユーロビジョン(AFPBBNews, 2014.05.11)
(この AFP やロイターの日本語記事、さらにはフジテレビ系列で5月17日に放映された『世界 HOT ジャーナル』などといった、大手メディアによる日本での報道の大半は、コンチータ・ヴルストの名前を、英語読みの「ウルスト」と表記・発音しています。私に確認できた範囲内での例外は TVK テレビ[テレビ神奈川]で、この局で毎週水曜日に放送されている『Billboard TOP40』の5月14日放送分では、VJ の中村真理さんが、コンチータのことを「コンチータ・ヴルスト」と、ドイツ語読みで紹介なさっていました。)
さて。
この記事の冒頭でリンクを張った、当ブログの昨年11月14日付の記事の中でも触れているように、昨年の10月、コンチータ・ヴルストがユーロヴィジョンのオーストリア代表に決定した直後には、Facebook 上にアンチ・コンチータ・ヴルストのページが作成され、「いいね!」の数が40,000を超えるという騒動が起こりました。
また、ベラルーシでは、ユーロヴィジョン本選でのコンチータ・ヴルストの出演場面を放送禁止にするよう、2,000人が署名したという請願書が、ベラルーシの情報省に提出されるという事態も起こりました。
これらの反発は、いずれも彼女がトランスヴェスタイト(異性装)のゲイであるという、たったそれだけの理由からでした。
特に、ベラルーシでの署名運動の中心人物の一人であったアルチョーム・キラショウなどは、その同性愛嫌悪を全く隠そうともしていませんでした。露骨なまでの嫌悪ぶりを、キラショウは、マス・メディアを通じて、全世界に向けて発信していました。
こうした騒動があったことから、コンチータ・ヴルストの存在は、今大会の大きな話題の一つとなっていました。そして、5月8日のセミ・ファイナル前に開かれた記者会見の様子は、日本のマス・メディアでも報じられました。
※「ひげ面の女装歌手」が話題独占、欧州歌謡祭(AFPBBNews, 2014.05.09)
同じく5月8日付で、イギリスのメジャー・ゲイ雑誌『Attitude』誌のサイトに掲載された記事の中では、コンチータは、「どうして女装姿なのに髭を生やしているのか」という質問に、次のように答えています。