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このブログにありがたいコメントをたくさん寄せてくださっている人形作家マーガレットさんのブログ『マーガレットの妄想日記★366days Pet Shop Boys』の、9月14日付のエントリを読んで、リベラーチェの伝記映画の製作準備が行なわれているということを、初めて知りました。

そのエントリで紹介されている元記事はこちら。
バラエティ・ジャパン | ソダーバーグ監督の最新作は“リベラーチェ”

リベラーチェについては、既に Queer Music Experience.に詳しいバイオグラフィーを掲載しているので、そちらも参照していただきたいのですが、簡単に説明をすると、テレビが一般家庭に本格的に普及をし始めた1950年代のアメリカで、自身の名を冠した音楽バラエティ番組『The Liberace Show』が人気を博し、テレビが生んだ初のスーパースターの1人となったのが、このリベラーチェです。

(ちなみに、日本では彼の名を「リベラーチェ」と表記するのが慣例なので、Queer Music Experience.でもあえてそれに倣っていますが、正確な発音は「リベラーチー」です。)

リベラーチェ バイオグラフィー(Queer Music Experience.)

リベラーチェは、確かに傑出した才能を持ったピアニストではありましたが、今日リベラーチェを語り継ぐ際に先ず言われるのは、彼のピアニストとしての技量への賛辞ではなく、コンサート時のド派手なステージ衣装と過剰な演出。

これが後のロック/ポップス界に与えた影響は大きく、1960年代におけるエルヴィス・プレスリーのド派手なジャンプスーツは、実はこのリベラーチェの勧めによるものです。また、プレスリーだけではなく、リトル・リチャードやエルトン・ジョンなどの派手な衣装も、リベラーチェからの影響です。

いわば、リベラーチェは、主流のポップスの世界に初めてキャムプ文化を持ち込んだ先駆者なんですね。



ロールスロイスに乗ってステージ上に現れるリベラーチェ。
これは1981年の映像です。
ド派手な衣装と、演奏時間よりもトークのほうが長いあたり、
日本の歌謡ショーに通じるものがあります。
ちなみに、運転手役を演じているのは、
当時の恋人であったスコット・ソーソン。
彼は私生活でも実際にリベラーチェの運転手でした。




こちらは、リベラーチェのピアノ演奏の映像です。
曲は「Beer Barrel Polka」。
日本では「ビア樽ポルカ」の名前で知られています。




リベラーチェは1987年2月に、エイズによる合併症で亡くなっています。しかし、リベラーチェは自分がゲイであることを最期まで認めませんでした。そのこともあって、アメリカのオープンリー・ゲイの著名人のあいだでは、ロール・モデルとしてのリベラーチェの評価は、決して高くはありません。



で、話をバラエティ・ジャパンの記事に戻します。

このバラエティ・ジャパンの記事で語られている内容によると、この伝記映画では、リベラーチェの同性愛もちゃんと描かれるみたいですね。というのも、リベラーチェの恋人であったスコット・ソーソン役に、マット・デイモンが出演交渉中とのことなんです。実際にマット・デイモンが出演するかどうかはさておき、マット・デイモン級の俳優がスコット・ソーソン役に予定されているということは、リベラーチェの同性愛の部分にスポットが当たると見て、まず間違いなさそうです。

以前、このブログでも、『ブロークバック・マウンテン』のアン・リー監督がダスティ・スプリングフィールドの伝記映画を撮るというニュースを話題にしたことがありましたが、このニュースは全くのデマでした。なので、このリベラーチェの伝記映画の話も、どこまで本当かはわかりませんが、ぜひ実現してほしいものです。

(ただ、仮に実現したとしても、日本で公開されるかどうか。なにしろ、リベラーチェの知名度は、今日の日本ではあまり高くないですからね……)



ちなみに、スコット・ソーソンとリベラーチェの関係ですが、かなりドロドロした愛憎劇を繰り広げてます。既に Queer Music Experience.に掲載しているバイオグラフィーの中でも紹介していますが、5年のあいだ続いた蜜月が終わった1982年、スコット・ソーソンは1億1,300万ドルの手切れ金の支払いを求めて、リベラーチェを相手に訴訟を起こしています。また、リベラーチェの死後には、彼の同性愛を暴露する内容の伝記本『Behind The Candelabra』を出しています。

スコット・ソーソンとリベラーチェのどちらに正当性があったのか、それは私には判断できることではないし、今回の伝記映画を手がける予定のスティーブン・ソダーバーグ監督がどのような視点を持って描くかによっても、観客の印象は左右されるでしょう。その辺も含めて、今から非常に楽しみな映画です。



それでは最後に、Queer Music Experience.のほうでも紹介している、1950年代のリベラーチェの貴重な映像を、ここでも紹介します。

"Flight of the Bumblebee"
くまんばちの飛行
(from TV show "The Liberace Show", 1953)




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2008.09.21 Top↑
またもやみなさんにお知らせするのが大幅に遅くなってしまいましたが、GAY LIFE JAPAN での連載第2回が、実は既にアップロードされています。

藤嶋貴樹のゲイミュージックワールド
第2回 9・11後の世界を歌うゲイ・アーティスト、スコット・マシュー
http://www.gaylife.co.jp/scene/gaymusic/299.html

今回は、『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェルの2006年の映画『ショートバス』(日本公開は2007年)の音楽を担当した、スコット・マシューというアーティストのお話です。

スコット・マシューはオーストラリア出身で、現在はニューヨークを拠点に活動している、オープンリー・ゲイのインディー・アーティストです。


スコット・マシュー
(画像提供/Lirico)


海外のLGBTのインディー・アーティストの作品は、日本で国内盤が発売されることは滅多にないんですが、今回、日本のインディー・レーベルの Lirico さんが、スコット・マシューのデビュー・アルバム『Scott Matthew』の国内盤を9月にリリースしてくださいます。


『Scott Matthew』ジャケット
(画像提供/Lirico)

Lirico 公式サイト
http://www.inpartmaint.com/lirico/


より詳しい話は、GAY LIFE JAPAN での連載記事をぜひぜひ読んでください。

そして、こちらのブログでは「藤嶋貴樹のゲイミュージックワールド」には未掲載の、スコット・マシューの動画を紹介したいと思います。

この動画は、スコット・マシューのオランダでのライヴの模様です。全18曲のパフォーマンスをオンラインで観られます。ファイルサイズがかなり重いようなので、PCの使用環境によってはこの動画を観られないかたもいらっしゃるかもしれませんが、それでもあえて埋め込んでしまいます。それぐらいオススメの映像です。

スコット・マシューはザ・スミスを敬愛しているそうなんですが、このライヴではザ・スミスの代表曲の1つである「Heaven Knows I'm Miserable Now」をカヴァーしています。オリジナルの編曲は軽快な雰囲気ですが、スコット・マシューのヴァージョンは非常にメランコリックな味わいの、スコット・マシュー色に染め上げられています。







2008.09.07 Top↑
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