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アダム・ランバートのデビュー・アルバム『For Your Entertainment』の国内盤が、来たる3月10日、いよいよ発売となります。

熱心なファンのかたならば既に輸入盤を購入されているかもしれませんが、私は国内盤の発売を待っていた口です。だってホラ、国内盤だと、ボーナス・トラックとかDVDが付いてくるし。

フォー・ユア・エンターテイメント(初回生産限定盤)(DVD付)フォー・ユア・エンターテイメント(初回生産限定盤)(DVD付)
(2010/03/10)
アダム・ランバート

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しかしながら、いいかげん痺れを切らした藤嶋は、国内盤の発売までの間を繋ぐために、アダム・ランバートの裏デビュー・アルバム『Take One』を買っちまったよ!

『Take One』は、いわゆるアーリー・イヤーズ作品です。

つまり、現在では大物となっているアーティストがデビュー前にレコーディングしたデモ音源を、商品化したものです。

この種の商品というのは、こう言ったらアレなんだけれども、要は大物アーティストのネーム・ヴァリューを利用した、インディー・レーベルによる便乗商売の産物です。

――とか何とか、否定的なことを言いながらも。

それが好きなアーティストのデモ音源だったりすると、ちゃっかり、かつ、しっかりと購入しちゃってるあたり、ファンという生き物の、悲しい性(さが)でございます。

アーリー・イヤーズ作品は、大抵の場合は非公認です。『Take One』も、やっぱり非公認です。2005年にアダム・ランバートがデモ・シンガーとしてレコーディングした音源を、Rufftown Records というインディー・レーベルが商品化したものです。

そして、その発売日は、『For Your Entertainment』の本国での発売日の、なんと一週間前。まるでイヤガラセのようなタイミング(笑)。

Take OneTake One
(2009/11/10)
Adam Lambert

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正規の商品ではない以上、アーリー・イヤーズ作品の商品性質は、コレクターズ・アイテムです。万人向けのものではありません。

まあ、なにせデモ音源ですからね。正規の作品に比べればクオリティーはグッと下がるし、熱心なファンでもない限り、聴いていて面白味は感じられないと思います。

アダム・ランバートの『Take One』にも、残念ながらそれは当てはまっちゃいます。

Wikipedia にある『Take One』の記事によると、このアルバムの評価は賛否両論である、と断りを入れた上で、allmusic という音楽サイトに掲載されているレヴューを引用していました。

以下、引用部分の日本語訳です。

曲はひどいというほどではないが、印象には残らない。ランバートのパフォーマンスも同様なのだが、それは彼にとって公正な評価ではない。というのも、これらは商業目的の中道ポップスを売りこもうとしてレコーディングされたものであり、何らの閃きも入り込む余地のない、歌詞とメロディのショーケースであることがすべてのものだったからである。その意味で、ランバートは自分の役回りを果たしている。デモ・シンガー以上の何者でもないように聴こえてしまうが、それは実際に彼がデモ・シンガーだったからなのである。


オリジナルの全文は、以下のリンクからどうぞ。
"allmusic ((( Take One > Overview )))"

実際に『Take One』を聴いてみると、確かにこのレヴューに書かれている通りの印象なんですよねー。日本語に訳してしまうと辛口な雰囲気ですが、公正な視点で書かれたレヴューだと思います。

『Take One』収録の楽曲は、'00年代の男性ポップ・ロック・シンガーであれば誰が歌っていてもおかしくないような、まさしく中道のものばかり。最初から中道を狙って作られているせいで、一聴して耳に残る強烈さがかえって欠けてしまっている感じ。

また、それを歌っているアダム・ランバートのヴォーカルも、やはり'00年代の男性ポップ・ロック・シンガーの類型的なヴォーカル・スタイルを、おそらくは意識的になぞっている気配が濃厚です。

とはいえ、他のアーティストのアーリー・イヤーズ作品と比べると、この『Take One』は、トータルで見れば決して悪くはない作品だと、個人的には思います。

確かに、現在のアダム・ランバートの作品と比べると、かなりの薄味です。でも、ここに収録されている楽曲群は、彼のアーティストとしての自己表現ではなく、デモ・シンガーとしての「お仕事」でレコーディングされたものなんだから、そりゃ薄味にもなるでしょうしね。

そもそもアーリー・イヤーズ作品というのは、そのアーティストが大物になったからこそ初めて商品価値が発生しているという類のものであって、裏を返せば、そのアーティストにネーム・ヴァリューがない限り、商品価値は発生していなかった、ということでもあるんですよね。

だから、アーリー・イヤーズ作品をオリジナル・アルバムと同じ基準で引き比べるのは無理がある、っつーか、酷ですよね。コレクターズ・アイテムなんだから。

『Take One』は、あくまでもアダム・ランバートの下積み時代の記録として、そして『For Your Entertainment』の序章として聴くことによって、彼の成し遂げたアメリカン・ドリームが、より身近に、そして劇的に感じられる――そういうアルバムです。



んでもって、アダム・ランバートがホントにスゲーなー、と思うのは、こうしたデモ音源に商品価値を発生させてしまうほどの大物ぶりを、制式アルバムをリリースする前から、彼が既に発揮してしまっているという、その事実ですよね。

『Take One』のチャートでの成績は、ビルボード誌の Top 200で最高76位。同じくビルボード誌のインディー・チャートでは最高6位。このアルバムがアーリー・イヤーズ作品であることを考えたら、かなりの健闘と言えるのでは? だって、アーリー・イヤーズ作品がチャート・インすること自体が珍しいし。



というわけで、いよいよ日本でも制式デビュー・アルバムがリリースされるアダム・ランバート。これを機に、日本での知名度がもっともっとアップしてくれたら嬉しいなあ。

"For Your Entertainment"
(2009)



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2010.02.27 Top↑
実はですね、今回のエントリで紹介する Apotheke (アポテケ)の存在を知ったのは、ホントについ最近のことなんです。

しかも、自分で気づいたんじゃなく、友だちから教えてもらって初めて知った、という。

「おお! なんて素敵なアーティストなんだろう!」と感動した藤嶋は、もっとアポテケのことを詳しく知りたい! と思って、ネットで調べてみました。そうしたらなんと、実はアポテケがファースト・アルバム『ギフト』をリリースした昨年5月13日前後の時期に、既にレズビアン・ニュース・ブログのデルタGさんや、他ならぬこの藤嶋が連載枠をいただいている Gay Life Japan も、ちゃんとアポテケの紹介記事を掲載していたという事実に、遅れ馳せながら気がつきました。

LGBTミュージックについてのサイトやブログを開設していながら、それらの記事をおもいっきり見落としていた藤嶋。あうー。

アタイの目は節穴か。節穴だ。

もーね、激しく自己嫌悪。

アルバム『ギフト』の帯に記載されているキャッチは、「ベルリンのゲイカルチャーから、ポップでキュートな贈り物」。そしてアポテケの MySpace のプロフィール欄にも、「ベルリン発ジャパニーズ・ゲイ・ポップ」とか、「『ドイツ/ベルリン』を舞台に活動する、等身大の『ゲイ』のライフスタイル・カルチャーから紡がれる世界観」などといった記載があります。それだけでなく、アポテケの仕掛け人ともいえるクリエイター集団の名前は Super Gays。アポテケの MySpace のURLにも、"gay"の文字が刻まれています。

これだけゲイゲイ言わせている日本人ユニットの存在に、つい最近まで気づいていなかったというのは、藤嶋的にはあるまじき失態。まったくトホホな体たらく。どうやら藤嶋のアンテナは、かなりの程度で酸化が進んでいる模様。

あ、でも、ホラ、Queer Music Experience.は最新の音楽ニュースを配信するサイトじゃなくって、LGBTミュージックについての情報を蓄積していくことこそが目的のサイトだから。

って、誰に向かって言い訳してんだよ。



まあ、そんなわけで。

旬を外してる感が殊更に満載の、今回のエントリですが、このブログで取り上げる話題が旬を外しているのは何も今に始まったことではないので(泣笑)、サクッと気を取り直して、話を先に進めたいと思います。
2010.02.22 Top↑
去る2月11日に日本武道館で行なわれた、cali≠gari のマストライブ「解体」を、私こと藤嶋も、観てまいりました。

まず最初に白状しておきますが、実は藤嶋、cali≠gari の曲をあんまり聴いたことがなかったんですよねー。って、こんなことを書くと、観に行きたくとも行けなかったという熱心なファンのみなさんからは怒られそうな話なんですけど、今回のセットリストのうち、私が知っていたのは、実は「マグロ」だけなんです。すいません。

2003年の cali≠gari 活動休止後にリーダーの桜井青さんが結成した FIGURE'71については、すごく身近なんです。ライヴも観てるし、CDも持ってるし。特に「東京負け犬エレジー」はホントに大好きな曲で。藤嶋自身は青さんと直接の面識はないけれど、対バンで共演させていただいたこととかも、実はあったりするし。

にもかかわらず。

ちゃんと聴いてなかったんですよね、cali≠gari は。

まあ、そんなわけで、甚だ予習不足という体たらくで臨んだ、今回のマストライブ「解体」だったんですが。

もうね、すっっっっさまじく、楽しかったです。

だから、声を大にして言っちゃうよ。

cali≠gari 最高ー!



今までちゃんと聴いたことがなかったからこそ、今回のライヴを観ていちばん意外だったのは、cali≠gari の音楽性の幅広さ、でした。ヴィジュアル系という分類は特定の音楽性を説明するものではないと個人的には思ってるんだけど、それでもやっぱり、ヴィジュアル系=縦ノリ、という先入観が、どこかで働いていたみたいで。

だもんで、4曲目の「ハラショー!めくるめく倒錯」のダンス・ミュージック的なグルーヴには、結構ビックリしました。この曲のカラーは、ヴォーカルの石井秀仁さんのものなのかな? 8ビートにはつい無条件で横ノリになってしまう藤嶋なんですが、しかし他のオーディエンスのみなさんは縦ノリのままだったので、

「横に動いてるのはアタイだけっ!?」

とムダに焦ってしまったのは、実は内緒です。

音楽性が幅広いだけじゃなくて、どの曲もすごーくポップだと思った。音楽ジャンルとしてのポップではなく、すんなりと耳に入ってくるという意味での、親しみやすいという意味での、ポップ。

たとえ詞の内容が暗鬱であったり陰惨であったりしても、ライヴのあり方そのものが、めいっぱいエンタテインメントしてた。演奏中の映像演出も、MCも、凝りに凝ったジョークも、すべてがオーディエンスを楽しませるためのものだった。それに、曲名が逐一スクリーンに映し出されていたのも、空間演出の一部として最高にクールでありつつも、藤嶋みたいに予習不足なオーディエンスにとっては嬉しくなるほどの優しい配慮だったし(実際、藤嶋が置いてけぼり感を全く喰らわずに全篇を気持ち良ーく楽しめたのは、この演出に負うところも大でした)。

そういうライヴだったからこそ、全くの予習不足で臨んだにもかかわらず、かなりの長丁場であることを、これっぽっちも感じなかった(もちろん、出演されていたみなさんは、長丁場を全身で感じられていたでしょうけど)。



ちなみにですね、ゲイである藤嶋の目から見て、この日のライヴでいちばんアガッた場面と言えば、やっぱり、1回目のアンコールでの「エロトピア」。

これを生で観ることができた自分は幸せ者だー! とまで思ったよ。

だってさー、通常なら新宿二丁目のようなゲイ・タウンでのクラブ・イヴェントでしか観られないような演出を、何十倍にもスケール・アップした、酒池肉林、魑魅魍魎、百鬼夜行なスペクタクル・パフォーマンスを、あろうことか日本武道館というロック・アーティストの聖地で観られたという、この突き抜けたような爽快感。

これはねー、ちょっと他では味わえないよー、うん。

桜井青さんは、クイアーコアを過不足なく体現している、日本ではただ一人のアーティストさんなので、そうした文脈から言っても、今回のライヴは充分に快挙だったとは思うんだけど、アンコールでの「エロトピア」のパフォーマンスを観て自分が感じた爽快感は、それとはまたちょっと違うんだよね。

例えるならば、ふだんはなかなか食べる機会に恵まれない高級スイーツとか、あるいは珍味とか、そういう類のものを、何の気兼ねもなく、いくらでも思う存分に大喰らいできるときの、「嗚呼、幸せ……!」っていう喜悦感。強いて言うなら、それがいちばん近い感覚かな。

つまりね、ヲカマ丸出しのキャムプな演出が、とにかく藤嶋は大・大・大好きなんですよ。だから、ゲイ・リブ的に見てどうこうとかいう難しい話をここでしたいわけでは全ッッッッ然なくて、もう、ごくごく単純に、自分の嗜好性にピッタリ叶ったパフォーマンスが、夢にも思い描いたことがないくらいにまでスケール・アップされて、日本武道館の巨大なステージ上に現出したという、その「よくぞここまでやってくれましたー!」的な爽快感こそが、自分がここで書き記しておきたいこと。

もーね、破水するかと思いました。つーか、したくてもできないけど。でも、それくらいの勢いで、激しくアガッた。



ライヴの最後で予告されていたニュウアルバム、今からすんげー楽しみです。

今回のライヴは予習不足だったぶん、ニュウアルバムに備えて、復習も兼ねた予習を、今度はちゃんとしておかなくちゃ。


2010.02.14 Top↑
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