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クレイ・エイケンの「ゲイ・スキャンダル」続報

3月22日付のエントリでは、クレイ・エイケンの「ゲイ・スキャンダル」について書きました。

その続報です。

クレイとの一夜の情事を『National Enquirer』誌に暴露した、ジョン・ポーラスという男性が、公的に謝罪したそうです。

以下は、6月20日付でGay.com UKに掲載された記事の翻訳です。






元アメリカ軍兵士で、現在はポルノ・スターであり、そして『アメリカン・アイドル』の勝者クレイ・エイケンの同性愛を暴露したジョン・ポーラスは、クレイとの一夜限りの情事の話を『National Enquirer』誌に売り渡したことについて、公的に謝罪した。

ジョン・ポーラスは、タブロイド誌に話を売っただけでなく、自身のブログ――クレイに捧げられたもの――も作っている。

ブログは、当初はエイケンを「嘲笑する」ために作られた。が、現在では、「クレイ・エイケンと彼のファンを理解することに奉じている」。

ポーラスは次のように書いている。「私は、クレイの信頼に背いたことを後悔しています。彼と彼の家族、彼のファンを傷つけたことを後悔しています。彼を嘲うブログを始めたことを後悔しています。……私は、それらをクレイに謝罪します。そして、彼が受け入れてくれることを望みます。」

「当時はとても未熟で利己的で、私は『National Enquirer』に話を流しました。翌日、私は自分が何をしでかしたのか、気がつきました。私は、誰かの信頼に背いたのです。過ちを取り返そうとして、印刷を止めさせられないかどうか、私は解決策を探し求めました。」

『National Enquirer』の編集者デイヴィッド・ペレルは、「我々のリポーターは、彼(ポーラス)を電話から引き離すことができませんでした。」と『The Scoop』に話した。

「私は、クレイの大いなる成功と幸せを、確かに祈っています」とポーラスは結んだ。


原文はこちらです。



私は、3月22日付のエントリの中で、クレイ・エイケンがゲイであるかどうかということよりも、相手の許可なくしてセレブのセックスをタブロイド紙に売り渡したジョン・ポーラスという男を、なぜメディアは批判しないのか、と述べました。

第一報の時点で既にポーラスを批判していた私にとっては、したがって今回のポーラスの公式の謝罪は、あまりにも遅すぎる。適切な時期を逸したものとしか感じられません。

ゲイのアーティストを忌み嫌う傾向のあるアメリカのミュージック・シーンにあっては、今回の騒動でクレイ・エイケンが被った被害の大きさは、彼がゲイであろうがなかろうが、計り知れないほど甚大です。

つまり、今さらポーラスがどのように謝罪しようとも、彼がクレイに与えたダメージは、取り返す術がないのです。

クレイ側からのコメントが記事になっているのを見かけないので、今回の騒動について、クレイ側は完全に沈黙を守っているのだろうと思います。

私は、クレイが公的にカミングアウトする必要はない、と思っています。性的指向は、本人以外の誰にも決めつけることができないものである以上、それとどのように向き合っていくかということも、やはり本人が決めるべきことであり、したがってカミングアウトを他者が強制したり、あるいは批判したりする権利などはない、と私は考えています。

ただ、肯定も否定もしない、ということは、クレイがゲイだということを認めたも同然だとは思います。もしクレイがゲイでないのならば、はっきりと否定のコメントを出すことに、何の支障も躊躇いもないはずだからです。

写真までが出回ってしまった以上、どうにも否定のしようがない、というのが本当のところなんだろうとは思いますが、私としては、現在のクレイにとっては、沈黙こそが、最大限の誠意の示し方なのだ、と肯定的に捉えたい。



クレイ・エイケンには、このまま消え去ってほしくはありません。これからも、その素晴らしい歌声を、我々に届けてほしいと思います。

そして、このブログを読んでいる皆さんに改めて訴えたいのは、セレブのセックスを暴露する記事を、安易に面白がってほしくない、ということです。

特にそれがゲイのセックスに関する話である場合、それは異性愛のセレブのセックス・ヴィデオの流出とは、被害の質が違うのです。

このブログはゲイのアーティストに関する話題を取り扱っているため、アーティストや有名人の性的指向を詮索するのが大好きな方々も、多く訪れていらっしゃるようです。

しかし、これまでにも私は幾度も書き記してきましたが、私がこうしたブログやサイトを運営しているのは、あくまでも「カミングアウトしたアーティストたちの勇気と誇りを賞賛する」ためであって、セレブの性的指向を詮索することが目的ではないし、その関心もありません。

アウティングは、卑劣な行為なのです。

そのことを、せめてこのブログに辿り着いた皆さんには、理解していただきたいと思います。



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コメント

藤嶋さん、はじめまして。
AI5ファイナルを観てからクレイファンになりまして、ブログを始めたみること申します。
偶然、こちらのサイトを見つけまして、トラバさせていただいたのですが、藤嶋さんが書かれた内容にいちいち納得してしまいました。
ポーラスの行為は「アウティング」と名前がついたものなんですね。わたしもこれは卑劣な行為だと思いました。しかも、嘘ですもんね。
わたし自身はクレイがゲイかどうか、ということではなく、こういったことでクレイが貶められることがあってはならないと思って自分のブログにも書いてみたんですが、何か間違ったことを書いていたらすみません。

>みるこさん

レスが遅くなってしまって、申し訳ありませんでした。
はじめまして。コメントとトラックバックを、どうもありがとうございました。
m(_ _)m

さて、みるこさんが書いてくださった内容についてなんですが、一箇所だけ、補足解説させてもらえますか?

えっとですね、ジョン・ポーラスが何について謝罪したのかというと、それはあくまでも、「クレイには何の断りもなく、クレイの性的指向をタブロイド紙に暴露したこと」、なんです。

ポーラス自身は、「私はウソをつきました、ごめんなさい」と言っているわけではないんですよね……。



私は、エントリの中で、「性的指向は、本人以外の誰にも決めつけることはできない」と書きました。でも、だからといって、本人以外の誰かが、ある人の性的指向を暴露したときに、イコールそれがウソだということになるわけではないんです。実は。

性的指向は、本人以外の誰にも決めつけることができません。ということは、言いかえれば、その人の性的指向がゲイかどうかをハッキリさせることができるのもまた、その人自身だけ、ということになります。

つまり、クレイがゲイであることを否定できるのは、クレイ本人だけなんです。

だから、ポーラスの暴露話がウソだったということを証明できるのも、やはりクレイ本人ただ1人だけなんです。

もし、クレイが今回の件で否定のコメントを出していたのなら、ポーラスの暴露話はウソだったということになります。が、クレイが何もコメントを出していないのであれば、今回のポーラスの謝罪だけで、「あれはウソだった」と決めつけることは、実は誰にもできないんですよね……。

なので、「しかも、嘘ですもんね。」というのは、みるこさんのフライング、ということになってしまいます……。



私は、セレブの性的指向を詮索すること自体に、興味はありません。だからこそ、ポーラスの行為を卑劣だと思い、それを批判しました。

ただ、性的指向とどう向き合っていくかは、あくまでも本人が決めることなんです。だからこそ私は、「クレイがゲイかどうかには関心がない」と書いたんですよね。

より正確に説明するならば、それは「彼がゲイであっても全然構わない」ということです。つまり、彼の性的指向から目を逸らしたかったわけではないんです。

私が言いたかったことというのは、「彼がどんな性的指向の持ち主であろうとも、それこそが私たちの愛したクレイ・エイケンの一部であることに、何ら変わりはないでしょ?」ということなんです。



で、私がみるこさんのコメントから受けた正直な印象を申し上げますと、みるこさんは、クレイがゲイであることを否定したがっているような雰囲気を感じたんです。もし違っていたら、それは本当に申し訳ありません。

ただ、みるこさんが、クレイがゲイであることを否定したいのであれば、それはもう少し踏みとどまってみてもらえませんか?

クレイの性的指向を、第三者が決めつけることはできません。

だからこそ、クレイがゲイであることを否定できるのは、クレイ本人だけです。

そして、クレイが自分の性的指向についてコメントを出していないのであれば、それは彼が否定も肯定もしていない、ということなのですから、それを第三者である私たちが、ムキになって、クレイがゲイであることを否定しようとすると、それは結局のところ、ポーラスがやったのと同じ、「第三者が性的指向を決めつけようとしている」ことと、変わりがなくなってしまうのではないでしょうか?



私たちにできるのは、あくまで、ポーラスが「本人の許可なく、性的指向を暴こうとした」という「卑劣な行為そのもの」への批判だけです。

クレイの性的指向を肯定するのも否定するのも、それは第三者でしかない私たちがするべきことではない、と私は考えているのですが、いかがでしょうか?


こんにちは。
わたしのブログのほうでもコメントいただいて、ありがとうございました。

藤嶋さんにご説明いただいて、ポーラスが何に対して謝罪したのかがはっきりわかりました。
わたしが「嘘ですもんね」と書いたのは、ポーラスがクレイと「関係を持った」ということが嘘だったんだろう、と勝手に思ってしまったからです。
この点に関しては、わたしの勝手な思いこみで、過ちですね。

コメントの書き方がなっていなくて、誤解を受けたみたいですが、わたしはクレイがゲイであることを否定したいと思ってはいません。というか、はっきり言えば、この問題に対して、普段はほとんど興味もありません。

自分のブログでも最初に書いたのですが、わたしはクレイがゲイであろうとなかろうと、どちらでもいいと思っています。
それはクレイ個人の問題であり、クレイの歌声に対してファンであるわたしにはとっては、まったく別の次元の話なんです。

わたしが藤嶋さんのブログの文章に納得した、と書いたのは、つまり「第三者が肯定も否定もするべきことではない」ということについてです。

だから、この問題について書くこと自体もはばかられていました。それは、いたずらに騒いでいる人たちにネタを与えてしまうことになると思っていたからです。

今回、偶然に藤嶋さんのブログを見つけてコメントやトラバをしましたが、藤嶋さんにとってご迷惑なことだったかもしれませんね。
最後にお詫びします。

>みるこさん

迷惑だなんて、そんなことは全然ありませんよ。それは気になさらないでください。
(^^

今回の件を面白おかしく書き立てている人たちは、私たちファンがネタを与えようが与えまいが、結局は騒ぎ立てるんですよね。
ならば、そういった人たちの言説が、いかに中身のない、問題の本質を履き違えたものであるかを、「リード・オンリーの人たちに対して示す」ことも、また必要なんじゃないか、と私は思っています。
つまり、「どちらの言い分が正論であるかを、ネット人口の大多数を占めるリード・オンリーの人たちに判断してもらう」、ということですね。

今回の件を面白おかしく書き立てている人たちの言説が、リード・オンリーの人たちから見て「うわー、バカだなー、こいつら」というものになれば、その影響力は、無効化されると思うんですよ。

そのためには、私たちが正論を主張し、広めていく必要があると思うんです。

面白おかしく書き立てている人たちに直接議論を仕掛けるのではなく、「リード・オンリーの人たちに正しい判断をしてもらう」ための材料を、提供する必要があるんです。

だから、私はみるこさんがコメントしてくれたこと、トラックバックをしてくださったことを嬉しく思っていますし、感謝もしています。どうもありがとうございました。
(^^


すみません、何ヶ月もあとにコメントして。
はじめまして。最近ではクレイジーなほどのClayのファンです。と同時にジェンダーやセクシュアリティの研究や運動に関わっている者です。最近、あらためて藤嶋さんのコメントを読んで、同感することも多かったです。その後もまたそのゴシップは続いているようで、同時にClayは(一応昔は否定していたものの)「もう、コメントしない」と表明、そしてファンクラブで「もっとすごいゴシップをでっちあげよう」と募集するという態度にでているようです。アメリカ社会の「カムアウトしろよ」っていう脅迫には吐き気を覚えますが、彼のセクシュアリティについて取り上げられるたびに、ヘテロ女のセックス・シンボルとしてのClayへの”妄想”が影響をうけてしまうので、そういう意味では心中複雑です。blogで藤嶋さんの考えを取り上げさせてもらおうと思い、ご挨拶を書きこみました。
 

>Satoruさん

はじめまして。コメントをありがとうございます。m(_ _)m

まだクレイの性的指向に関するゴシップは続いてたんですね……。欧米のゲイ・メディアのほうではほとんど取り上げられていなかったので、私は気づかなかったんですが、欧米のゲイ・メディアからスルーされているということは、それこそ本当に程度の低いゴシップなんだと思います。

クレイ側も、対応が難しいところですね……。

>アメリカ社会の「カムアウトしろよ」
>っていう脅迫には吐き気を覚えますが、
>彼のセクシュアリティについて
>取り上げられるたびに、
>ヘテロ女のセックス・シンボルとしての
>Clayへの”妄想”が影響を
>うけてしまうので、
>そういう意味では心中複雑です。

コレ、すごくよくわかります。

たちの悪さという点では、メディアの「脅迫」も、ヘテロの「妄想」も、ほとんど五十歩百歩なんですよね。

ため息が出るばかりです。



ちなみに、私もMySpaceのアカウントを持っているので、後日、そちらのほうでメールを遅らせていただこうかと思っております。
(^^

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ゲイ・スキャンダルの顛末とやら

この話題にはふれないようにしてきたけれど、藤嶋さんという方のブログ版Queer Music Experience.での記事を読んで、ものすごく共感できたので、わたしが思ったことを書くことにしました。とにかく、クレイの名前で検索すると、必ず「ゲイ」という単語が結果としてつきまと