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ゲイがテーマのイギリスのテレビドラマ『Queer As Folk』。そのアメリカ版の主人公の一人、マイケルは、スーパーヒーローマニアという設定です。

正確には、マニアではなくフェチ。

スーパーヒーローフェチ。

アメリカのスーパーヒーローは、スーパーマンバットマン、あるいはスパイダーマンのように、

全身タイツ姿が主流。

つまりは、「全身タイツ姿で闘うヒーローに性的興奮を覚える」、っつーことです。

実は、日本のスーパーヒーローも、ウルトラマン登場よりも前の時代は、ほとんどが全身タイツでした。




たとえば、ホラ、月光仮面全身タイツ

月光仮面
亀頭の位置も丸わかりのタイトっぷりです。


国産初のスーパーヒーローといえば、宇津井健の演じた、スーパージャイアンツ

スーパージャイアンツといえば、股間のモッコリがあまりにも有名。

スーパージャイアンツ
おまけに乳首まで透けちゃってます。いやん。


ハリウッド映画の世界では、1989年に製作されたティム・バートン監督の『バットマン』以降、スーパーヒーローの衣装はレザー地が主流となり、股間の盛り上がりもさほど目立たなくなりました。

とは言うものの。

それを演じる俳優たちにとっては、それでもやはり、スーパーヒーローのコスチュームには強い抵抗感があるようです。たとえば、『デアデビル』(2003年)に主演したベン・アフレックは、

「二度とスーパーヒーローの役はやらない。あの衣装を着るのは一種の辱め。」

と語ったらしい。

   ※参考リンク:ベン・アフレックが禁・全身タイツ宣言(ABC振興会)

また、映画『X-MEN』(2000年)の劇中では、主人公ウルヴァリンが黒いレザーのユニフォームに不満を示す場面で、リーダーのサイクロップスが、

「なら黄色いタイツでもいいのか?」

と、楽屋落ちのようなセリフで返します。

原作のウルヴァリン。黄色いタイツ姿。
ウルヴァリン


要するに何が言いたいのかというと。

『Queer As Folk』のマイケルの設定にも見られるように、全身タイツのスーパーヒーローというのは、ゲイ男性にとっては、実は「萌え属性」の1つである、ということです。



それに加えて、スーパーヒーロー同士の結びつきというのは、元来が非常にホモソーシャルな関係であるがゆえに、しばしば「やおい」の題材にもなるわけですが、アメコミヒーローの場合、『バットマン』の主人公バットマンと、その相棒のロビンは、実際の作中においても、ホモソーシャルを通りこして、既にホモセクシャルの領域にまで達している(=つまり二人はゲイである)という説が、非常に根強かったりします。

この説が一般に広まったのは、フレデリック・ワーサムという心理学者が1954年に出版した、『Seduction of the innocent』という本がきっかけらしい。

これがどういう本なのかというと、「アメコミは青少年の育成に悪影響を与えるからいかん」という、アメコミバッシング本。そして、この中でワーサムは、バットマンとロビンは少年たちに同性愛の幻想を植えつけるとして、批判していたらしい。

   ※参考リンク:アメコミ・バッシング(SFオンライン)

つーか、このワーサムとかいうお偉い学者さんの言い分を知っていようといまいと、バットマンとロビンの2人は、確かにゲイのカップルに見えちゃう、っつーのが、実際のところなんですが。特に1966年に製作された『バットマン オリジナル・ムービー』なんかはそう。







で、そのバットマンとロビンの、あまりにゲイっぽい関係性をパロディ化したコメディ・アニメが、今回紹介する、『The Ambiguously Gay Duo』、というわけです。

Ambiguously Gay Duoタイトルロゴ

このアニメ作品は、アメリカの人気コメディ・ショー『Saturday Night Live』の中の1コーナー『TV Funhouse』の枠内で主に放映されていた短編で、1つのエピソードが約3分ほど。毎週放映されていたわけではなく、1996年から2002年のあいだに全10話が製作された、不定期作品。

日本でも、2003年に東京のレズビアン&ゲイ映画祭で、さらに2005年には大阪のレズビアン&ゲイ映画祭でも公開されたそうです。なので、これらの映画祭でこの作品を目にした人もいるかも。

ちなみに私自身は、どちらの会場にも足を運んでいないので、当時どのように紹介されていたのかとか、どのような字幕がついていたのかは知らないんですが。



タイトルの『The Ambiguously Gay Duo』というのは、意訳すれば「ゲイっぽい二人」といったところですかね。

主人公は、2人のスーパーヒーロー、エースギャリー
エースとギャリー
左がエース。右がギャリー。エースが師匠格で、ギャリーが弟子。


この2人は、バットマンとロビンのように、警察からの連絡を受けて、悪人たちと戦います。

そして、この作品のポイントになっているのは、警察本部長や署長、さらにはヴィランたち(悪役たちのこと)までもが、なにかにつけて「エースとギャリーはゲイではないのか?」と疑っている、ということ。それらの人々がエースとギャリーの性的指向を憶測するやりとりが、毎回のように描かれています。

つまり、エースとギャリーは、「僕たちはゲイでーす☆ あははー」と性的指向を大っぴらにしているわけでは何らありません。

が、しかし。

ゲイだということを隠しているとは到底思えないくらいに、2人はどこからどう見ても、あからさまにゲイです。

だって、ホラ。
エースとギャリー

浮き立った乳首

宇津井健をはるかに凌駕する重量感たっぷりの股間

肌は、こんがり焼けた小麦色

そして、パンツはもちろん、Tバック

エースの後姿

師匠! 開いた股から玉袋が見えてます!

デカイ! デカイよ!(カイ・シデン風)



男根モービル
2人の愛車は、バットモービルならぬ、男根モービル。

スゴイよ! 血管浮いてるよ!(いや、動力パイプだし)



男根モービル

出力を上げると包皮が剥ける変形する男根モービル。



男根モービル、ファイヤー!

そのうえ、射精します!火を噴きます!

スゴイぜ! 男根モービル!(正式名称は不明)






エースとギャリーの2人は、空を飛ぶときは後背位
空飛ぶエースとギャリー
年下攻めですか、そうですか。



腰をヘコヘコ動かすと、目からビームが! ビームが!
空飛ぶエースとギャリー、ビーム発射!
スッゴイぜ、ギャリー……!
(いや、ビームを出しているのはエースなんだがな)



ギャリーが活躍を見せると、必ず尻を撫でるエース。
「グッジョブ! ギャリー!」

「グッジョブ! ギャリー!」



踊るエースとギャリー
バレエのような軽やかな動きで敵の攻撃を避ける2人。



代表的なヴィラン、ビッグヘッドの作り出した怪物、アイス・モンスターが出現!
アイス・モンスター、出現!


でも、どんなにでっかい強敵だって、尻穴攻めでイチコロさ!
後ろを掘られるアイス・モンスター
いやーん。



……と、まあ、こんな感じで。

やることなすことすべてがゲイゲイしい、エースとギャリーの2人。警察もヴィランも、

みんなドン引き

凍りついたように2人を眺める人々に、エースが必ず放つ決めゼリフは、まるで青木さやかのような一言。

「おい、何見てる!」

そして、慌てて我に返ったヴィランや他のキャラクターたちが、「何も見てない!」と返すのが、毎回のお決まりのギャグ、というわけ。







さてさて。

米国版ウィキペディアの記事を読むと、この『The Ambiguously Gay Duo』は、どうやらゲイを茶化したものとしてとらえられているようで(まあ、『Saturday Night Live』ですからねー)、わりと批判的なニュアンスをもって紹介されています。

しかし、私のようなアメコミヒーロー好きのゲイ(といっても、私の場合は『Queer As Folk』のマイケルのようなフェティズムではなく、別の観点からの興味ですが)の視点で見てみると、結構マニアックなレベルでパロディが行なわれていて、これといった嫌悪感もなく楽しめてしまいます。

たとえば、エピソード6でエースとギャリーの秘密基地として登場する「プライバシーの砦」は、クリストファー・リーヴ主演の『スーパーマン』シリーズに登場する「孤独なる砦」のパロディ。

孤独なる砦
映画『スーパーマン』の「孤独なる砦」

プライバシーの砦
『The Ambiguously Gay Duo』に登場する「プライバシーの砦」。
形は男根を模しているんだが。




そして、そのプライバシーの砦の中で姿を見せるコー=アルは、映画『スーパーマン』に登場した、ジョー=エル(スーパーマンの実の父親)のパロディ。

コー=アル
コー=アル

ジョー=エル
本家、ジョー=エル(演じているのは名優マーロン・ブランド)


さらに、この『The Ambiguously Gay Duo』の舞台となっているメトロヴィルという地名は、『スーパーマン』の舞台である架空の都市メトロポリスと、スーパーマンが少年時代を過ごしたスモールヴィルという2つの地名にちなんでいます。ニュアンスとしては「都会村」?







というわけで、この『The Ambiguously Gay Duo』は、たぶんソフト化はされていないと思いますが、全部で10エピソードあるうちの、9エピソードまでがYouTubeで視聴可能です。実際に観てみたいという方がいらっしゃいましたら、以下のリンクからどうぞ。

エピソード1 “It Takes Two To Tango”
※代表的ヴィラン、ビッグヘッド登場。

エピソード2 “Queen of Terror”

エピソード3 “Don We Now... Or Never”
※誘拐されたサンタクロースを救出するというエピソード。

エピソード4 “Safety Tips”

エピソード5 “Blow Hot, Blow Cold”
※アイス・モンスター登場。

エピソード6 “A Hard One To Swallow”
※「プライバシーの砦」とコー=アルが登場。

エピソード7 “The Ambiguously Gay Duo Fan Club”
※ファンからの手紙にエースとギャリーが答えるという、変化球的なエピソード。

エピソード8 “AmbiguoBoys”
※エースとギャリーの2人のティーンエイジャー時代のエピソード。ビッグヘッドとの意外な因縁が描かれる。このあたりから劇中の下ネタが、よりえげつないものになってる感がアリ。

エピソード9 “Trouble Coming Twice”


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2007.01.01 Top↑
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