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年が明け、イギリスでは『Celebrity Big Brother』の新シリーズが始まったようです。

Brits on TVさんの記事によれば、今回の出演者には、マイケル&ジャネット・ジャクソンの兄であるジャーメイン・ジャクソンや、映画監督のケン・ラッセルがいるようです。

しかし、今回の最大の売りは、2002年の『Big Brother 3』で全イギリス国民にそのケダモノぶりを見せつけ、一躍セレブの仲間入りを果たしてしまったジェイド・グッディと、その母ジャッキーの参加。

ジェイド親子の役回りは、要するに番組のテコ入れだと思います。しかし、どうやらジェイド親子の鬼畜パワーに対抗できる人材が不足していたようで、結果としては、番組がジェイド親子に乗っ取られた形になってしまっているようです。

さて、Brits on TVさんの記事では特に触れられてはいませんが、今回の『Celebrity Big Brother』には、元ステップスの‘H’こと、イアン・ワトキンスも含まれているそうです。





ステップス時代のイアン・ワトキンス
ステップス時代のイアン。このころはHという通り名でした。


現在のイアン・ワトキンス
現在のイアン。

なんつーか、ドラマの役回りで言えば、
「いい人なんだけど、どこか物足りない」とかいう、
なんだかよくわからない曖昧な理由で、
ヒロインに優しく振られてしまい、
去りゆくヒロインの背中を、寂しそうな笑顔で見送る、
そんな役柄が似合いそうな感じ。


現在は俳優として活動しているイアン・ワトキンスは、1月3日、つまりビッグ・ブラザー・ハウスに入る、まさにその当日、『The Sun』紙上で、ゲイであることをカミングアウトしたんだそうです。

'I was only gay in the village'(The Sun)

ステップスは、ストック/エイトケン/ウォーターマンのプロデュースによって1997年にジャイヴ・レコードからデビューした、女性3人、男性2人のポップ・アイドル・グループです。2001年の解散までに発表した全16枚のシングルのうち、デビュー曲「5,6,7,8」を除くすべてが、全英でトップ10入り。うち、98年の「Heartbeat/Tragedy」と00年の「Stomp」が、全英ナンバー1となっています。


『Buzz』ジャケット
ステップスの3rdアルバム『Buzz』


ちなみに、私がゲイ・コミュニティに出入りするようになったころは、ちょうど「Stomp」がヒットしていた時期で、知り合いのDJのヲネエさまがたも、ステップスにキャーキャー喜んでいたような記憶が。

Stomp
(2000)


ステップス解散後、Hはグループの顔であったクレア・リチャーズとデュオ・チーム「H&クレア」を結成。ワーナーに移籍して、3曲の全英トップ10ヒットを生み出しています。現在は俳優に転向しており、ジェイソン・ドノヴァンやスティーブン・ゲイトリーも主演したミュージカル『ヨセフ・アンド・ジ・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』に、主人公のヨセフ役で出演しました。



そして今回、イアンはゲイであることをカミングアウトしたわけですが、『The Sun』紙の記事に掲載されていたイアンの発言を、以下に引用します。
「僕はウェールズの小さな村の出身で、ゲイであることは、あってはならないことだったんだ。ベタな言い方だけど――僕は村でただ1人のゲイだったんだ」

「これが数年前なら、絶対に(カミングアウトは)できなかっただろうね。絶対に。まだ自分自身を受け入れようとしている最中だったから。でも、今は自分に満足しているし、みんなにもわかってもらいたいと思ってる」

「肩から重荷が下りたみたいだよ。素晴らしいね。こうしていることが嬉しいし、ちょうどいいタイミングだと感じてる」

「ファンを裏切っているような気持ちは感じてなかった。だって、まだ自分が何なのかを知ろうとしていた最中だったからね。役を演じていたようなものだった。本当の自分を誰かと分かち合う準備なんてできていなかったんだ」

イアンは、彼の家族やステップスのメンバーには、21歳のときに既にカミングアウトしていたそうですが、そのときの様子を、彼は以下のように述べています。
「みんなが言ったよ。『何言ってんの? そんなことぐらい知ってたよ!』ってね。少しだけ救われたね。」

しかし、この記事の中で私が個人的にいちばんビックリしたのは、ステップスのマネージャーであったティム・バーンが、イアンとは10年近く恋人同士の関係にあった、という話でした。バーンとの関係は数ヶ月前に終わったそうで、「元恋人」としてのバーンの写真も、この記事には掲載されていたんですが。

ティム・バーン
これが「元恋人」の、ティム・バーーーーーーン!

……どうやら、イアンはデブ専のようです。


つーか、デブ専であること自体は別に問題でも何でもなく、何ら構わないんですけどね。そもそも自分自身、アキバ系デブオタの人と付き合ってた過去だってあるし。

ただですね、自分がビックリした理由というのは、これまでカミングアウトしてきた男性アイドルは、皆そのカミングアウト時には、交際相手の男性が、ことごとく美形だったじゃないですか。たとえば、スティーブン・ゲイトリー×イロイ・デ・ヨングとか、マーク・フィリー×ケヴィン・マクデイドとか、ランス・バス×ライヒェン・レームクールとか。

そうした流れからは、イアンの男の好みは大幅に外れるので、そこが意外だなー、と。

それともアレですかね、ステップスとしてデビューするにあたって、バーン氏から、「レコードを出したかったら、僕のバナナを云々かんぬん」とか言われてたりとか。(根も葉もない不謹慎な妄想)

いずれにせよ、まあ、毛色が違うのはイイことですよ。うん。







で、ですね。

このイアン・ワトキンスのカミングアウトのニュースを、私がしばしばソースとして参照させてもらっているGay.com UKがどのように評していたかというと。

これがもう、コテンパン。ケチョンケチョン。

だいたい記事のタイトルからして酷い。

なにせ、意訳すれば「‘H’はうすらバカ」ですからね。

'H' is for 'halfwit'(Gay.com UK)

記事を書いているのは、以前にもこのブログで話題にしたことのあるStewart Who?氏です。

面倒なので全文翻訳はしませんが、とにかくStewart Who?氏の書き方は辛辣です。曰く、

「誰も驚かないし、失われるものもない」だの、

「ちゃんと脳みそがあって目玉のついている人なら誰だって、‘H’という彼の通り名がヘテロセクシャルの省略形ではなかったことは、火を見るよりも明らか」だの。

ステップスは、当時の人気は高かったものの、玄人筋からの評価は、決して高くはありませんでした。その主な理由は、ヒット曲の多くがカヴァー曲であること、そしてパフォーマンスの多くが口パクであったことなどです。そうした当時の批判を、Stewart Who?氏は今回のコラムでも再び蒸し返しています。

しかし、Stewart Who?氏の批判の中心にあるのは、そういった過去のことではなく、「どうして、今このタイミングでカミングアウトしたのか?」、という疑問です。

Stewart Who?氏は、次のように書いています。
「もしもワトキンスが、10年前に告白をしていたなら、彼の誠実さは、偏見と暴力に脅かされている小さな街で、現実に窮地に立たされている、同性愛のティーンエイジャーたちに、希望とインスピレーションを与えたかもしれない。」

もちろん、自分がゲイだと受け入れたり、それをカミングアウトすることは、誰にでもできるような、容易いことではありません。そういう以前に、これは個人のプライバシーに関わることなんだから、それをしなかったことを責める権利のある人など、この世に1人もありはしません。

だから、今回のStewart Who?氏の批判は、先に引用した箇所に限って言えば、非常に一方的な、あくまでも彼個人の倫理に基づくものでしかありません。

ただ、ですね。

Stewart Who?氏がイアンのカミングアウトに嫌悪感を示している真の理由というのは、おそらく、このカミングアウトが、彼のビッグ・ブラザー・ハウス入りと全く同日に行なわれた、という点にあるでしょう。

つまり、「番組の話題づくりとしてのカミングアウト」を批判している、ということです。


『Celebrity Big Brother』への出演が、低迷する人気の回復にどのていど実効があるのか、断定的なことは言えません。しかし少なくとも、前回の出演者であったピート・バーンズや、プレストン率いるジ・オーディナリー・ボーイズは、同番組への出演を契機に、レコード・セールスを伸ばすことに成功しました。

もしもイアンが、前回のピートやプレストンに続こうとしているのなら、今回のカミングアウトは話題づくりのためだったと受け取られても、仕方ありません。

おそらくStewart Who?氏は、ゲイであることをそのような形で利用することが許せないんでしょうね、きっと。







さて。

ゲイであることをカミングアウトしてBBハウス入りしたイアン・ワトキンスですが、現在のところは、まだハウス内に残留しているようです。

しかし、イアンのカミングアウトは、それほどの話題にはならなかったようです。事実、Brits on TVさんの記事では、イアンの話は全く出てきていません。

冒頭でも述べたように、今回の『Celebrity Big Brother』は、ジェイド・グッディの1人勝ち状態の様子なので、イアンのカミングアウトは、もしもそれが話題づくりを狙ったものだったのだとしたら、全くの空回りに終わった形です。

たぶん、タイアップ的な発想は一切なしにカミングアウトしていれば、賞賛はされないまでも、少なくともここまで酷評されることはなかっただろうなー、と思います。

芸能人のカミングアウトの難しいところです。うーん。



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2007.01.17 Top↑
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