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ヨーグルトの国の、ヒゲ付きドラァグ・シンガー

ブルガリアと言われて思いつくのはヨーグルトと琴欧州だけという、いささか貧弱な発想しか持ち合わせのない私ですが。

今回のエントリでは、ブルガリアの人気歌手、アジスを紹介したいと思います。

が。

あれこれ語り始めるよりも先に、ヴィデオ・クリップを観ていただいたほうが、みなさんには、より興味を持ってもらえるのではないかなー、と思います。

特に、色黒・短髪・ヒゲ・マッチョ好きの人には




"No Kazvam ti stiga"
(2004)




てなわけで。

見るからにゲイゲイしい、色黒短髪ヒゲ野郎たちを、思い切り良く配して歌っているのは、ブルガリアのヒゲ付ドラァグ・クイーン、アジスです。

ちなみに、この「No Kazvam ti stiga」が収録されている2004年のアルバム『Kraliat』のジャケットは、こんな感じです。


Azis / Kraliat
これって、たぶん、マドンナの1987年のアルバム『True Blue』のパロディです。

参考までに、『True Blue』のジャケットは、こちら。
Madonna / True Blue




こんなにもあからさまにゲイゲイしいアジスですが、実際のところ、彼は、ブルガリアで最も人気のあるスーパースターの1人、なんだそうです。

いや、マジで。

今回、私が主に参照したのは、BBC World serviceが運営するThe Worldというニュース・サイトの記事なんですが、この記事によると、アジスは「サッカー・スタジアムを満席にすることのできる、唯一のブルガリアのパフォーマー」なんだそうです。

また、Wikipediaの記事によると、2006年に『Velikite Balgari』というブルガリアのテレビ番組が発表した、「ブルガリアで最も偉大な人物」のランキングで、アジスは21位に選ばれたそうです。ここでランキングされた人物の大半は既に故人で、存命中の人物としては、アジスは第2位に当たるそうです。アジスが現在29歳ということを考えると、ブルガリア国内では桁外れの成功を収めた人物であることがうかがえます。その前年の2005年には、アジスは政界にも乗り出したそうですが、議員当選までには至らなかったようです。



その2005年に発表したアルバム『2005』の中の、「Ledena kralica」という曲のヴィデオ・クリップ、これがまた強烈なんですわ。

このヴィデオ・クリップでも、アジスはゴージャスなドラァグの衣装に身を包んでいるんですが、履いているのはスカートなどではなく、ブルーのビキニ。

そのブルーのビキニの股間を、盛んに撫で擦って悶えるアジス。

いわゆる、ワンキング、ってやつですか?

こういうアジスのパフォーマンスを、「キモい!」と感じる人は、ノンケの男性だけではなく、おそらくはゲイの人の中にもいると思います。

しかしながら、その一方で、「よくぞここまでやってくれました!」的な爽快感を覚えるという人も、それ以上に数多くいると思うんですよ。この映像から痛快さを感じるノンケの人も、絶対にいるはずなんですよね。

この「Ledena kralica」の映像には、「ここまでやっても構わないんだ」という、「自由」があるんです。



"Ledena kralica"
(2005)




アジスについては、まだまだ書きたいことがたくさんあります。たとえば、ブルガリア国内でアジスがどのように受容されているのか、とか、アジスが歌っているジャンルがどのような音楽なのか、とか。

しかし、それらを一度に語り切るには時間がないので、続きはまた近いうちに、ということで。



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コメント

こんばんは。お世話になっております。

すげ---、ブルガリア。なんか、世界はもしかしたら意外に平和なのかもしれないとちょっとだけ思いました。

ヒゲでドラアグって!
突っ込みどころありすぎますね。
「真夜中の弥治さん喜多さん」の映画にちょっと出てきた”ヒゲの花魁”(松尾スズキ)を思い出しました。これって独立したDVDがあるそうです、見ていませんが。

明日、名古屋で舞台の「ヘドウィグ」見て来ます♪
それでは、また。

このジャケットはかなり笑えます!
思わずジャケ買いしてしまいそうです(笑)

こんにちは。立て続けですがまた書き込みです☆

…う~ん、、世界はとても広いんだな、、って感じです。

ワタシは男らしさを強調したゲイカルチャー&センスの方にはほとんど免疫がないので、PVの映像はひたすらショック!…って感じで見てたんですが、音楽とアジスさんの声の素晴らしさに感動しました。

藤嶋さまが仰ってますように、わたしもアジスの音楽性って気になります。きっとブルガリアの民族音楽の要素とかも強く入ってるんでしょうね。

>マーガレットさん
ヒゲの花魁……そういえば、ありましたね(笑)。自分は未見なので、全く念頭には浮かんでこなかったんですが。
アジスを初めて観たときには、自分も「うわああああああ、なんだこれは!」とビックリしました。でも、最初の衝撃が過ぎ去ると、すっかりハマっていた、という(笑)。本文中でもチョロっと書きましたが、自分にとっては、とにかく痛快なんですよね。よくぞやってくれました! という気持ち良さがあって、それがたまらないです。

『ヘドウィグ』の名古屋公演、ぜひ楽しんできてください。(^^



>Lutherさん
おお、早速のコメントをどうもありがとうございます! m(_ _)m
このジャケットはイイですよねー。「これはブログに載せなければ!」って思いましたもん(笑)。
実際にアジスのCDを入手する前からブログで紹介しちゃっている私ですが、どうにかしてコンプリートしたいですね。すっかりファンになっちゃいました。



>まりゅさん
マッチョ系のゲイの文化に馴染みのないかたには、今回紹介したアジスのヴィデオ・クリップは、確かに強烈だったかもしれませんね。(^^;
ただ、今回は紹介し切れなかったんですが、アジスの映像の作風は非常に振幅が広くて、セクシー系の女性シンガーと共演している曲のクリップでは、アジスはフツーの男役(というのもヘンな言い方ですが)を務めている作品もあるんです。そうした幅広さと柔軟性も、アジスが国民的に支持されている要因の一つではないかと思ってます。

それと、アジスの音楽性なんですが、私も最初は、ブルガリアの民族音楽の要素が含まれているんだろうなーと思ってたんですが、調べてみたら、実はそれだけではない、なかなか複雑な背景と受容を持ったジャンルでした。こちらの話も私には面白かったです。

というわけで、まだまだ語りたいことはたくさんあるので、もし興味がおありでしたら、ぜひ続きも読んでやってください。なるべく早くに続きを書こうと思っています。



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