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引き続き、今回もユーロヴィジョンについての話題です。

アメリカのLGBT向けニュース・サイト、365gay.comのトップページに貼りつけてあった、LGBT向けのケーブルTV局、LOGOのニュース映像では、今年度のユーロヴィジョンで優勝した、セルビアのマリヤ・シェリフォヴィッチの凱旋帰国の模様が報じられていました。

キャスターの語る内容によれば、今年度のユーロヴィジョンは、例年以上にゲイ色が強く出た年なんだそうです。優勝したマリヤ・シェリフォヴィッチも、その性的指向について噂になっているようです。

まあ、彼女は見るからにダイクなんですが。

そして、AfterElton.com には、「The Gayest Pop Show on the Planet」と題した、ユーロヴィジョンについてのコラムが掲載されていました。

このコラムが、非常に面白かったんですよ。

コレ。↓
The Gayest Pop Show on the Planet

まず、今年度の参加アーティストについての情報なんですが。

私がこれまでにこのブログで取り上げてきた、DQ、ヴェルカ・セルデュシュカ、スクーチのほかにも、スウェーデン代表のジ・アークのフロントマン、オラ・サロが、バイセクシュアルであることを公にしていたんだそうです。

ぜんぜん知らんかった。

でも、そう言われてみれば、ジ・アークは、かなり強くマーク・ボランの影響下にありますよね。

この記事によると、彼らの2002年のシングル「Father Of A Son」は、ゲイやレズビアンにも子どもをもつ権利があるということを歌った曲なんだそうです。

"The Worrying Kind"
(Live from Eurovision, 2007)


また、DQについても、もう少し詳しい情報が記載されていました。それによると、DQは2005年に、パートナーの男性と同性婚をしているんだそうです。

以前に naoming さんからいただいたコメントへのレスで、私はDQについて、「パフォーマンスの中身そのものは正統派」と評したんですが、その見解はどうやら一般的なものらしく、正統派ゆえにDQが上位に食い込むのは、近年のインパクト重視の傾向の中にあっては厳しいだろうということが、既にリハーサルの段階で指摘されていたようです。

それは裏を返せば、トランスジェンダーのアーティストが、少なくともユーロヴィジョンという場においては、それほど珍しいものではなくなっていることを意味してもいるので、DQがファイナル出場を果たせなかったことは残念なんですが、DQが正統派と見做されたことについては、大いに歓迎すべきことだと思います。

それから、今年度のオーストリア代表のエリック・パピレアなんですが、前回のエントリに ryouseki さんからいただいたコメントにもあったとおり、エリックが歌った「Get a Life, Get Alive」は、ウイーンで開催されるエイズのチャリティ・イベント、Life Ball のオフィシャルソングでもあります。

"Get a Life, Get Alive"
(Live from Eurovision, 2007)




そして。

この「The Gayest Pop Show on the Planet」というコラムの中では、今年度の参加アーティストの話題だけでなく、これまでのユーロヴィジョンの歴史に残る、ゲイ的な名場面の数々が、時系列順に紹介されていました。私も初めて名前を聞くアーティストが、バンバン登場してきます。

非常に資料性の高い記事だと思ったので、その大意を日本語でまとめて、以下に紹介します。その動画も、私が見つけた範囲で紹介しています。



1959年:
オープンリー・ゲイ・シンガー(と紹介されていますが、時代から言って、カミングアウトしたのは後年のことだと思います)のボブ・ベニーが、ベルギー代表で出場。彼は、後の1961年にも、再びベルギー代表で参加しています。

"Hou Toch Van Mij"
(Live from Eurovision, 1959)




1968年:
アメリカ出身のロニー・トバーが、オランダ代表で出場。彼は30年後に、パートナーと同性婚をしたんだそうです。

"Morgen"
(Live from Eurovision, 1968)




1974年:
のちのゲイ・イコンであるアバが、スウェーデン代表として出場し、「Waterloo」で見事優勝したのが、この年です。そして、もう1人のゲイ・イコンであるオリヴィア・ニュートン・ジョンは、この年にイギリス代表として出場して、「Long Live Love」で4位に入賞しています。



1986年:
ノルウェー代表のケティル・ストッカンが、ノルウェーで人気を博していたドラァグ・グループ、グレイト・ガーリック・ガールズをバックに従えて出場。このグレイト・ガーリック・ガールズは、ユーロヴィジョンでは初の、女装パフォーマンスなんだそうです。



1988年:
オープンリー・ゲイ・シンガーのジェラルド・ジョリングが、オランダ代表として出場、9位に入賞。ジェラルド・ジョリングは、現在でもオランダのポップス界の第一線で活躍している人気アーティストです。ちなみに、この年の優勝は、スイス代表として出場した、セリーヌ・ディオンです。

"Shangri-La"
(Live from Eurovision, 1988)




1992年:
オープンリー・レズビアンのフォーク・シンガー、ディナが、ポルトガル代表として出場しています。

"Amor D'agua Fresca"
(Live from Eurovision, 1992)


また、オープンリー・ゲイのシンガー・ソングライターである、クリストファー・ビョークマンが、この年にはスウェーデン代表として出場していますが、ビョークマンは、今年度のスウェーデン代表であるジ・アークの製作スタッフでもあるそうです。



1998年:
イスラエルのトランスセクシャル・シンガー、ダナ・インターナショナルが「Diva」で優勝しました。

"Diva"
(Live from Eurovision, 1998)


ダナ・インターナショナルの詳しいバイオグラフィーは、こちらでどうぞ。
ダナ・インターナショナル バイオグラフィー(Queer Music Experience.)



2002年:
このブログで以前にも紹介したことのある、ドラァグ・クイーンのトリオ、セストレが、スロヴェニア代表として出場。

彼女たちが歌った「Samo ljubezen」は、ユーロヴィジョンでは初となる、クロゼットのカミングアウトを題材とした曲だったんだそうです。私はスロヴェニア語がわからないので、その事実を全く知りませんでした。最終結果は13位。

"Samo ljubezen"
(Live from Eurovision, 2002)




2003年:
エルトン・ジョンがオープニングに出演。
この年には、あの t.A.T.u.がロシア代表で出場、3位に入賞しています。



2004年:
オープンリー・ゲイの若手シンガー、ディーンが、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表で出場。7位に入賞しています。今回紹介するのは、オフィシャルのヴィデオ・クリップです。

"In The Disco"
(2004)


それからもう1人、オープンリー・ゲイのパフォーマー、トマス・トルダルソンがデンマーク代表で出場しています。彼はデイジョブで教師をしていたそうです。



2006年:
このブログでもおなじみのアジスが、ブルガリア代表のマリアナ・ポポヴァのバックアップ・シンガーとして出演しています(しかし、純粋にバックアップに徹しているので、ソロの時のような派手なパフォーマンスはしていません)。

アジスについての詳細は、当ブログ内のアジスのカテゴリを参照してください。
ブログ版Queer Music Experience. Azis

それから、元アルカザールのアンドレアス・ルンドシュテッドが、スイス代表のシックス4ワンのメンバーの1人としてファイナルに出演しています。アンドレアスにとってユーロヴィジョンへの参加は長年の悲願でした。アルカザール時代には果たせなかったユーロヴィジョン出場を、彼はこのシックス4ワンで果たした形になります。

アルカザールの詳しいバイオグラフィーは、こちらでどうぞ。
アルカザール バイオグラフィー(Queer Music Experience.)

"If We All Give A Little One"
(Live from Eurovision, 2006)


また、この年に出場したモルドヴァ代表のアルセニウムは、O-Zoneの元メンバーですが、ユーロヴィジョン出場後に、インターネットを通じてバイセクシュアルであることをアウティングされてしまったそうです。

(と、こういうことを書くと、「アルシーはオカマなんかじゃありません!」とか「素晴らしい歌を歌ってるんだから、アルシーがゲイだろうと何だろうと、そんなのは関係ないと思います!」みたいなことを、女性ファンのかたが脊髄反射的にコメントされる可能性が大なんですが、そうした脊髄反射をする前に、このブログの他のエントリも、ちゃんと読んでくださいね。そうすればわかっていただけると思いますが、私はアーティストの性的指向を暴くことには、ぜーんぜん関心がありません。それに、ゲイやビアン、バイセクシャルを特殊視しているわけでもありません。アルセニウムについて言えば、私は海外の記事に書いてあった内容を、むしろオブラートに包んで伝えているだけです。繰り返しになりますが、このエントリを読んだだけで脊髄反射するのは、どうか控えてくださいね。私の書いた他のエントリや、本サイトのQueer Music Experience.を読んでなお、不快感をもよおしたというのであれば、その場合はコメント欄に文句を残すのではなく、Queer Music Experience.のメールフォームを使って、私宛に直接メールをお願いします。このブログのコメント欄は、音楽を通じて互いをより良く理解し合おうと考えていらっしゃる、さまざまな性的指向のかたたちの交流の場です。そうした交流の場を、どうか尊重してください。お願いします。)

"Loca"
(Live from Eurovision, 2006)




というわけで、いたって駆け足ではありますが、LGBTの音楽祭としてのユーロヴィジョンの歴史でした。

いやー、ユーロヴィジョンって、面白いですねー。



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2007.05.18 Top↑
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