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今回は、香港のフォーク・シンガーソングライター、林一峰(チェット・ラム)について書きます。

私が林一峰の名前を知ったのは、昨年10月26日のエントリに brue さんからいただいたコメントがきっかけです。

そのエントリを書いた当時は、アジアのLGBTアーティストといえばレスリー・チャンぐらいしか名前が思いつかなかったので、他にもLGBTのアーティストがいたら情報提供をお願いしますと書いたところ、brue さんが教えてくださったのが、林一峰でした。

林一峰の詳しいプロフィールを、Wikipedia の記事などで調べてみました。以下にそれを簡単にまとめてみます。



林一峰は、香港で活躍している、インディーのフォーク・シンガー・ソングライターです。したがって、主流の広東ポップスとは、適度に距離を置いているみたいですね。

2003年にインディー・レーベルから、アルバム『床頭歌』でソロ・デビュー。これが高く評価され、商業的にも成功します。続いてリリースされたのが、旅がテーマのセカンド・アルバム『Travelogue 1 遊樂』。このアルバムで林一峰は、華語音樂傳媒大獎(Chinese Music Media Awards)の最佳民謠藝人(Best Folk Artist)、最佳新人(Best New Artist)、十大專輯(Top Ten Album of the Year )の3部門を受賞。香港ポップス界における名声を不動のものにしたそうです。

以降、2004年には『Travelogue, too 一個人在途上』、2005年にはミュージカルのサウンドトラック『[イ尓]今日拯救[口左]地球未呀?』をリリース。さらに同年には、これまでにリリースした4枚の広東語アルバムからの代表曲を北京語でセルフ・カヴァーした『這一路走來』をリリース。そして2006年には初の英語アルバム『Camping』をリリース。今年の2月には、2枚組となる北京語の最新アルバム『思 生活』をリリースしています。

以上が、林一峰のプロフィールの簡単なまとめです。

ただ、ですね。

林一峰を全く知らなかったという私みたいな人間からしてみると、現在ウェブ上で紹介されている林一峰のプロフィールには、彼の代表アルバムは紹介してあっても、「林一峰の代表曲」については詳しく触れられていない、という印象なんですよねー。

まあ、ひょっとしたら林一峰はアルバム・オリエンテッドのアーティストなのかもしれませんが、私としては、「彼の代表的ヒット曲はコレ!」と言われたほうが、とっかかりが出来やすいんですよ。これを読んでいるみなさんも、大抵はラジオやテレビで耳にしたヒット曲を目当てにアルバムを買う、という場合のほうが多いと思うんですよね。

なので、私が林一峰をこのブログで紹介する場合にも、「彼の代表的ヒット曲はコレ!」という書き方をしたいんですけど、林一峰のプロフィールを読んでも、それがよくわからない。

あえて挙げるなら、彼のデビュー時にラジオでヘヴィーローテーションになっていたという「The Best Is Yet To Come」が、彼の代表曲の1つだと思うんですが、この曲はもともとは林一峰の妹エマン・ラムのユニット、at17に彼が提供した曲のセルフ・カヴァーだそうで、ラジオで盛んにオンエアされていたというのも、at17のヴァージョンらしいんですよ。YouTube にアップロードされている彼のヴァージョンのヴィデオも、素人のオーディエンスが撮影したライヴ・クリップだけで、映像も音質もイマイチです。

彼がシンガー・ソングライターとして高く評価されているのであれば、ここはやはり、彼のオリジナル曲を紹介したいところなんですが、私が個人的に興味を惹かれたのは、実は彼のオリジナル曲ではなく、カヴァー曲。

2006年の英語アルバム『Camping』には、洋楽のカヴァー曲も多く収録されているんですが、その選曲っぷりがいかにもゲイゲイしいんですよねー。

たとえば、アバの「Dancing Queen」とか、マドンナの「Crazy 4 U」、ペット・ショップ・ボーイズの「Rent」など。

さらにこのアルバムからのライヴの模様を収録した、2枚組CD+DVDの『Camping In Hong Kong Live』には、ホイットニー・ヒューストンの「Saving All My Love For You」や、カイリー・ミノーグの「In Your Eyes」のカヴァーなんかも収録されています。

もーね、「ディーヴァ大好き!」というゲイなセンスがあからさまの、実にナイスな選曲です。

この「In Your Eyes」の映像が、YouTube にアップロードされていました。これがなかなか面白い。オサレでセクシーなディスコ・ミュージックが、良い意味で泥臭いフォーク・ソングに生まれ変わっています。「ああ、こういう解釈もありなのかー」と唸らされました。

"In Your Eyes"
(2006)


さてさて。

次は、林一峰がどのくらい性的指向についてオープンなのかという点について。

残念ながら、これもウェブで調べただけではよくわかりませんでした。

たまたま、シンガポールのゲイ向けBBSで、林一峰の性的指向が話題になっていたのを見かけたんですが、「彼はゲイよ! そんなの決まってんじゃない!」とか「彼は香港では非常にオープンですよ」とか、そういうアバウトな記載はいくらでもあるんですが、それ以上の情報は全然見当たらない。

なので、私が brue さんからいただいたコメントの内容を、このエントリのほうで改めてまとめてみます。brue さんが書いてくださった以上の詳しい情報は見当たらなかったので。

まず、林一峰は、デビュー当時のインタビューで、大学在学時に香港の学生達で作るゲイの団体で幹部を務めていたことを認める発言をしているそうです。

それから、林一峰は、当初はソロではなく、Star Boxx というバンドのメンバーとして台湾でメジャー・デビューの予定でしたが、香港に残してきたアメリカ人の恋人が本国に帰国することを知って、レコード会社に無断で恋人を追ってアメリカに渡ったことで、バンドから解雇されたそうです。

しかし、そのレコード会社との契約期間が満了するまではソロとしてデビューすることができなかったため、Star Boxx が2枚のアルバムをリリースして解散した後に、ようやくソロ・デビューとなったようです。

brue さん曰く、「メジャーになってからの、ここ2年ほどは以前ほどはっきりと言うことはなくなりましたが、それでも否定はしない(当地のアーティストに多いパターン)というスタンスです。」とのことですが、このスタンスは、香港に限らず、日本を含めた東アジア全域に共通のパターンという感じがします。

昨年10月26日のエントリでも述べましたが、東アジアと欧米とでは、ゲイへの抑圧の表れ方も違うので、アーティストのゲイ・プライドの表れ方も、東アジアと欧米とでは、異なったものになるのだと思います。



林一峰 公式サイト
http://www.chetlam.com/




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2007.05.27 Top↑
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