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これから紹介するヴィデオ・クリップは、8月から9月にかけて、日本の幾つかのゲイ・ブログで既に話題になっているので、もう御存知のかたも多かろうとは思いますが、それでも書いちゃいます。

今回は、ベアフォース1についての話題です。

ベアフォース1は、世界初の、メンバー全員が髭熊系のゲイのボーイバンドです。

「メンバー全員がゲイ」というだけなら、たとえばドイツ出身のマリリンズ・ボーイズや、アイルランド出身の4ガイズなど、既に幾つかのオール・ゲイ・ボーイバンドの先例がありますが、「メンバー全員が髭熊系」のオール・ゲイ・ボーイバンドは、さすがに例がなかったと思います。少なくとも私の知る限りにおいては。

てなわけで、まずは彼らのセルフ・タイトルのデビュー・シングル「Bearforce1」のヴィデオ・クリップをどーぞ。

"Bearforce1"
(2007)


ベアフォース1は、オランダ出身。メンバーは、ユーリ、ロバート、ピーター、イアンの4人。

んで。

実際に観てくださった皆さんならおわかりの通り、このセルフ・タイトルのデビュー・シングルは、彼らのオリジナル曲ではありません。

ドナ・サマーの「I Feel Love」やシルヴェスターの「You Make Me Feel (Mighty Real)」、デッド・オア・アライヴの「You Spin Me Round (Like A Record)」や、その他もろもろのゲイ・アンセムのメドレーです。

髭熊系が集まる欧米のゲイ・ナイトなら、この種のパフォーマンスって、そんなに珍しくはないような気がします。

って、自分の目で実際に確認したわけではないのでアレなんですが。

30代以上には馴染みの深い往年のゲイ・ディスコ・ヒットに合わせてパフォーマンスする、髭熊系のゴーゴーボーイ。それはゲイ・ナイトの世界では、むしろオーソドックスな存在のような気がするんですよ。見た目はゴツいけど実は歌って踊るのが大好き、という髭熊系のかたは多いので。

ただ、ベアフォース1がいろんな意味でスゴイのは、彼らを支持しているのが、彼らと同じオランダの髭熊系のゲイだけではない、というところ。

少なくとも私がインターネットで知ることのできた範囲内の情報によると、ベアフォース1は、本国オランダでは、実は結構幅広い層のあいだで話題になっているらしいです。プライムタイムのテレビ番組にも出演してるし、ファンサイトまでできちゃってるし。

ゲイ・ナイトとは縁のない層にとっては、ベアフォース1のパフォーマンスは、相当インパクトがあるんだろうと思います。

というのも、ゲイかノンケかには関わりなく、ベアフォース1に「イケるかイケないか」という視点を持ってはいない人たちにとって、このヴィデオ・クリップというのは、「いい歳こいたオッサンたちが、懐かしの歌謡曲を、めいっぱい本気で歌って踊っている映像」に見えるわけで、人によって好き嫌いはあるだろうけど、なべてユーモラスな作品として受け止められていると思います。



彼らが人気者となったきっかけは、YouTube だそうです。

なんでも、YouTube にアップロードされた彼らのデビュー・シングルの動画が、ゴシップ・ブログとして有名な PerezHilton.com (←欧米のゴシップ・メディアに強い影響力をもっている)で紹介されたらしいんですよ。それがきっかけで、ベアフォース1のヴィデオ・クリップの視聴数は跳ね上がり、彼らは一躍有名になった、と。

オランダ語版ウィキペディアに掲載されているベアフォース1の記事には、そのような主旨のことが書かれています。



メンバー全員が髭熊系の「ゲイ・バンド」とか「ゲイ・ユニット」っていうのは、インディーも視野に含めると、必ずしもベアフォース1が世界初ってわけでもないんですよね。(つーか、ベアフォース1もインディー・レーベル所属なんですが)

髭熊系のゲイによるインディー・バンドやアーティストを総称して「ベア・ミュージック」と呼んでいる、アメリカのベア・コミュニティには、髭熊系のゲイ・ミュージック・ユニットの例が、幾つもあります。

ただ、さすがに「髭熊系のボーイバンド」っていう発想は、アメリカのベア・コミュニティにもなかったものだと思います。

というのもですね、確かにアメリカという国は、バックストリート・ボーイズとイン・シンクという2大ボーイバンドを産み落とした国ではあるんですが、同時にこの2組は、アメリカのポップシーンにおける例外中の例外でもあって、彼らよりも前にアメリカで彼らと同等の大きな成功を収めたボーイバンドというと、'80年代末のニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックにまで遡ってしまうんですよね。

つまり、ボーイバンドの本場は、アメリカではなくヨーロッパなんです。

だから、いくらアメリカがベア・ミュージックの本場であっても、「オール髭熊系のボーイバンド」っていう発想は、たぶん出てこなかっただろうと思います。

この点において、ベアフォース1は、極めてヨーロッパ的なユニットだと思います。



ちなみに、私がベアフォース1のヴィデオ・クリップを観た感想はというと、「うーん、微妙……」というのが正直なところだったりします。

もちろん、嫌いではないんです。私自身、髭熊系は好みのタイプだし、たとえばゲイ・ナイトとかゲイ・プライド・イヴェントみたいな、自分自身もハイ・テンションになっているような場で彼らのパフォーマンスを観たとしたならば、「いけいけー、もっとやれー」みたいな感じで、かなりアガるとは思うんですよ。

ただ、自分の部屋でパソコンの前に座って(つまり、平常心の状態で)、スタジオ撮影が主体のヴィデオ・クリップを観た場合には、あんまりアガらない。

たぶん、そうした状態での自分の目線っていうのは、「自分にとって『萌え』なのかどうか」ではなく、「1つの作品としてどうなのか」というところで見ちゃってるから、ダンス・テクの緩さとかが気になっちゃって、「いやーん、イケるー」みたいな感じで己のリビドーには正直になり切れないんだろうと思います。

我ながら色気に欠けた性格です。

とはいうものの。

本来なら需要層がゲイ・ナイトのクラウドに限られてしまいがちな彼らのようなグループが、ネットの力によって、より幅広い層から注目されているという事実は、ものっそい痛快だし、もっともっと人気が出てほしい、と素直にそう思います。

カヴァー曲が主体という傾向は、髭熊系のベアフォース1に限らず、ボーイバンド全般に言えることなので、ベアフォース1はこれからもカヴァー曲を中心に歌っていくことが予想されますが、もしも彼らがオリジナル曲をリリースするとしたら、いったいどのような曲になるのか。

興味あります。



ベアフォース1の公式サイトはコチラ。
http://www.bearforce1.nl/




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2007.10.21 Top↑
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