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ここまで続くとは藤嶋自身も予想していなかった、『歌うゲイ・ポルノ・スターたち』シリーズ、まさかの第3弾を、満を持してここにお送りいたします。

ゲイ・ポルノからポップ・ミュージックの世界に活動の場を移したり、あるいはゲイ・ポルノ出演と音楽活動を併行しているアーティストは、あくまでも藤嶋に調べられる範囲内ではありますが、大方は調べ尽くした観があるので、このシリーズはたぶん今回が最終回となりそうな気がします。

ただし、もしもこのブログをご覧になってくださっているみなさんの中で、「他にもこんなゲイ・ポルノ・スターが音楽活動をやっているよ!」という情報をご存知のかたがいらっしゃいましたら、ぜひ藤嶋までタレコミをお願いいたします。情報をいただき次第、このシリーズは復活となります(笑)。

このシリーズの過去のエントリは、以下のとおり。

1)歌うゲイ・ポルノ・スターたち(2007年3月8日)

2)まだまだいるよ! 歌うゲイ・ポルノ・スターたち(2007年4月4日)



さて、今回最初にご紹介するのは、ウェイド・ニコルズ。このかたは既に故人です。

彼は1975年にポルノ俳優としてデビュー。まずは異性愛男性向けポルノ映画に出演し、やがてゲイ・ポルノにも出演するようになりました。

その後、1979年に彼はデニス・パーカーの名前で、アルバム『Like An Eagle』をリリースしてポップ・ミュージック界に進出。タイトル曲がアメリカのディスコ・チャートでヒットを記録しています。

このアルバムは、ヴィレッジ・ピープルの生みの親であるジャック・モラリのプロデュースによるもので、やはりヴィレッジ・ピープルと同じく、ディスコ・ミュージックの名門カサブランカ・レコードから発売されました。ヴィレッジ・ピープルも初期のころは、ゲイ・ポルノ・レーベルのコルト・スタジオの専属モデルたちがダミーのメンバーとしてレコード・ジャケットやヴィデオ・クリップに登場しており、ゲイ・ポルノとはまんざら無縁ではありません。つまりデニス・パーカーは、ヴィレッジ・ピープルの弟分のようなアーティストなんですね。

このデニス・パーカーのアルバムは、日本でも『イーグルの伝説』の邦題で発売されたので、ディスコ・ミュージックにお詳しいかたであれば、デニス・パーカーの名前をよくご存知のことと思います。

"Like An Eagle"
ライク・アン・イーグル
(1979)


歌手業のみならず、デニス・パーカーは『イーグルの伝説』がリリースされたのと同じ年に、テレビ俳優としても活動を開始しています。実に1956年から放映が続いていた長寿ミステリ・ソープ・オペラ『The Edge of Night』に、デニス・パーカーはデリク・マロリーという警察署長の役でレギュラー出演しました。

この『The Edge of Night』は、1984年に幕を閉じましたが、その最終週の収録中にデニス・パーカーは著しく体調を崩し、番組を降板します。

彼を待ち受けていたのは、エイズという診断結果でした。

絶望した彼は、翌1985年の1月28日、自ら命を断ちました。

悲しい最期を遂げたウェイド・ニコルズことデニス・パーカーですが、これまでこのシリーズで紹介してきたコルトン・フォードやフレドリック・フォードのように、ゲイ・ポルノの世界からポップ・ミュージックの世界に活動の場を移してキャリアを築こうとしているゲイ・アーティストたちの、彼は祖に当たります。その点からも、デニス・パーカーはその名を末永く語り継いでいきたいアーティストです。



さて、お次はブレック・スチュワート。このかたは現在でも活躍中の、オープンリー・バイセクシャルのアーティストです。

ブレック・スチュワート公式ウェブサイト
http://www.breckstewart.com/


ブレック・スチュワートは2000年からゲイ・ポルノ・ヴィデオへの出演を開始。そして2007年に、全16曲入りの初めてのアルバム『Utopia』をダウンロード販売でリリースしています。

『Utopia』ジャケット

iTunes Store 『Utopia』販売ページ(日本語)


この『Utopia』なんですが、クラブでのエアプレイに特化した、あくまでも「踊るための音楽」と考えれば、これといって特に難のある作品ではないのかもしれませんが、通常のポップ・ミュージック、つまり歌モノとして聴くには、幾分退屈な作品かもしれません。

"Lustful Puppylove"
(2007)




さて、最後に紹介するのは、フランス出身で現在はニューヨークに拠点を置いている、クエンティン・イライアス

このかたをゲイ・ポルノ・スターとして紹介するのは、ちょっと乱暴かもしれません。というのも、彼はキャリアの大半を音楽活動へと傾注していて、ゲイ・ポルノ・スターとしての実績は、今のところは RandyBlue.com という有料ゲイ・ポルノ・サイト上で公開されているヌード写真とソロ・ヴィデオ(つまりマスターベーション)のみだからです。

彼は2008年10月に、「Q」というモデル名で RandyBlue.com に登場。素顔の見えないマスク姿で、ヌードとマスターベーションを披露。その後、同年12月には、素顔で再登場しています。

RandyBlue - Q
(30秒弱のプレヴュー動画が無料で観られます。もちろん18禁だよ!


このクエンティン・イライアスなんですが、藤嶋がこれまで『歌うゲイ・ポルノ・スターたち』シリーズの中で紹介してきたアーティストの中でも、非常に興味深い経歴を持っているかたです。

なんと彼は、1990年代後半にフランスで人気を博したボーイバンド、アリアージュのリード・シンガーだったそうなんです。

アリアージュのデビューは1996年。この時期は、イギリスのボーイバンド、テイク・ザットの大成功を受けて、ヨーロッパ各国から次々とボーイバンドが登場し、しのぎを削り合っていた時期です。この時期にデビューしたボーイバンドの中には、たとえば Queer Music Experience.本編で既にバイオグラフィーを掲載しているトゥー・サードのように、これといったヒット曲を生み出せずに短期間で姿を消してしまったグループも少なくありません。しかし、このアリアージュは、2000年に解散するまでの4年間に、フランスのヒット・チャートの Top5に6枚のシングルを送り込んでおり、本国ではその名をよく知られた人気グループだったようです。

そして、これは藤嶋も今回初めて知ったことなんですが、アリアージュはその活動期間中に、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったボーイゾーンや、「All That She Wants」「The Sign」などのメガ・ヒット曲で知られるあのエイス・オブ・ベイスと、コラボレーションを行なっているんですね。1997年にボーイゾーンとの共演シングル「Te garder pres de moi」を、そして1998年にはエイス・オブ・ベイスとの共演シングル「Cruel Summer」を、アリアージュはリリースしています。「Te garder pres de moi」は、フォー・シーズンズの1966年のヒット曲「Working My Way Back to You」のカヴァー。「Cruel Summer」はバナナラマの1983年の大ヒット曲のカヴァーです。エイス・オブ・ベイスは1998年に単独でも「Cruel Summer」をカヴァーしており、これをフランスでリリースするにあたって、フランスの人気グループであるアリアージュとの共演を行ない、フランスでのセールスに梃入れを図ったのだと思います。エイス・オブ・ベイス単独の「Cruel Summer」は、全米最高10位、全英最高8位を記録しています。

"Te garder pres de moi"
(Alliage & Boyzone)

(1997)




"Cruel Summer"
(Ace Of Base & Alliage)

(1998)


フランスでは人気のボーイバンドだったアリアージュですが、リード・シンガーのクエンティンが2000年に脱退。グループは解散となりました。

その後、クエンティンはニューヨークに拠点を移し、インディペンデントのアーティストとしてソロ活動を展開。これまでにもさまざまなシングルをリリースしていますが、それらのジャケットが、いささか過剰に思えるほど露出度が高いのが、クエンティン・イライアスの面白いところです。

たとえば、2008年にリリースしたシングル「Kama Sutra」のジャケットはこんな感じ。

『Karma Sutra』ジャケット


そして今年(2009年)にリリースした、ジョニー・ヘイツ・ジャズの1987年の大ヒット曲のカヴァー「Shattered Dreams」のジャケットはこんな感じ。

『Shattered Dreams』ジャケット


iTunes Store 「Shattered Dreams (REMIXED) - EP」販売ページ(日本語)


日本では、主流の芸能界でアイドルとして活躍した後に、AV女優に転向したというかたが何人もいらっしゃいます。そうしたかたがたのAV界への転向を、「アイドルでは食べていけなくなったから」と考えている一般のかたは、結構多いと思います。実際、そういう理由でAV界に転向したかたもいらっしゃるのかもしれませんが、このクエンティン・イライアスの場合、アダルト・エンタテイナーとしても活動を始めたのは、「音楽では食べていけなくなったから」という理由ではないような気がします。少なくとも、これらのシングルのジャケットを見る限りでは。

以前このブログで、元デュラン・デュランのウォーレン・ククルロについて、「彼が肉体顕示欲の非常に強い人だということは、ファンのあいだでは結構有名な話だそう」と紹介したことがあるのですが(そのエントリはこちら)、おそらくはクエンティン・イライアスも、そういったタイプのアーティストなんだと思います。

クエンティン・イライアス MySpace
http://www.myspace.com/quentinelias




というわけで、『歌うゲイ・ポルノ・スターたち』第3弾はここまで。

みなさまからの新たな情報提供をお待ちしております。


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2009.08.09 Top↑
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