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ここしばらくはゲイ女子アーティストについて全然書いていなかったので、久しぶりにその話題です。

アメリカのゲイ&バイ女子向けエンタテインメント・ニュース・サイト、AfterEllen.com に、2月3日付で掲載されていたのが、あのクリスティーナ・アギレラと、女子3ピースのエレクトロクラッシュ・バンド、ル・ティグラがコラボレーションを行ない、それがクリスティーナの次のアルバムに収録される、というニュース。ル・ティグラの公式サイト上で発表されたそうです。

Le Tigre confirms collaboration with Christina Aguilera (AfterEllen.com)

このブログや Queer Music Experience.本編では、これまでル・ティグラについては詳しいことを書いてこなかったので、ここで改めてル・ティグラを紹介したいと思います。


「藤嶋貴樹のゲイミュージックワールド」の第2回(2008年8月25日)で紹介したスコット・マシューは、ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の2006年の映画『ショートバス』の劇中歌を手がけた、オープンリー・ゲイのシンガーソングライターです。このスコット・マシューの他にも、映画『ショートバス』には、ニューヨークで活躍しているオープンリーLGBTのミュージシャンやパフォーマーが、多数出演しています。

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たとえば、メイン・キャラクターの1人であるセス(ジェームズとジェイミーのゲイ・カップルと奇妙な三角関係を形成する青年)を演じたジェイ・ブラナンも、オープンリー・ゲイのシンガーソングライターです。

彼が音楽活動を本格化させたのは『ショートバス』出演後ですが、昨年彼が発表したミュージック・ヴィデオ「Can't Have It All」は、アメリカのLGBT向けケーブルTV局 Logo『The Click List: Top 10 Videos』で No.1(8月8日付)を記録。AfterElton.com が発表した『The Best Gay Music Videos of 2009』にも選出されています。

既に『ショートバス』をご覧になっているかたなら、「これが、あのセス?」という軽い驚きを楽しむことができるヴィデオ・クリップだと思います。

"Can't Have It All"
(2009)


その他、ショートバス・ハウス・バンドのバイオリン奏者であり、主人公のソフィアがゲイ女子たちの集っている部屋でオーガズムについてディスカッションする場面で大きな存在感を見せていたビッチも、オープンリー・レズビアンのミュージシャンです。ビッチ&アニマルというデュオ・ユニットを組んで活動していた彼女は、アーニー・ディフランコのライチャス・ベイブから3枚のアルバムをリリースしていますが、ビッチ&アニマルは2004年に解散。現在ではソロで活動しています。

アーニー・ディフランコ バイオグラフィー(Queer Music Experience.本編)

そして、ビッチと同じく、オーガズムについてディスカッションする場面に登場していた JD サムソンもまた、オープンリー・レズビアンのアーティストです。自身が体験した最高のオーガズムを「少しベタだけど、創造のエネルギーを世界に放射した感じだった」と劇中で語っている、髭を生やした彼女こそ、ル・ティグラのキーボーディストの、JD サムソンなんです。



ル・ティグラは1998年に結成。ワシントン州オリンピアを発祥とするライオット・ガール・ムーヴメントを代表するバンド、ビキニ・キルのメンバーであったキャスリーン・ハンナ、そしてファンジン編集者のジョアンナ・フェイトマン、映像作家だったセディ・ベニングの3人が、ル・ティグラのオリジナル・メンバーです。拠点はニューヨークですが、ライオット・ガールの流れを汲んでいる彼女たちの楽曲のテーマは、もちろんフェミニズムが中心。

Mr.Lady というインディー・レーベルからファースト・アルバムをリリースした後に、セディ・ベニングが脱退。そして新メンバーとして加入したのが、JD サムソンでした。JD が加入した後のル・ティグラは、LGBTテーマも多く取り上げるようになり、クイアーコア的に変化していきます。

そして2004年、ル・ティグラはメジャー・レーベルと契約。ユニバーサル・レコードからサード・アルバム『This Island』をリリースしました。『This Island』は日本でも発売され、ル・ティグラの名前は日本のロック・ファンにも知られるようになりました。

国内盤『ディス・アイランド』には、ボーナス・トラックとして、ピーチズが手がけた「TKO」のリミックスも収録されていて、お得感は十分です。

"TKO"
TKO
(2004)


ディス・アイランドディス・アイランド
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ル・ティグラ

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しかし2007年、ル・ティグラは活動を休止しました。『ディス・アイランド』に続くニュー・アルバムのリリースも、現在までありません。

活動休止後、もっとも活発に音楽活動を展開していたのが JD でした。ピーチズのライヴでキーボーディストを務めたり、ジュニア・シニアと曲を書いたりなど、他のLGBTアーティストとのコラボレーションを積極的に行なってきました。

ジュニア・シニア バイオグラフィー(Queer Music Experience.本編)



そして、2010年2月、ル・ティグラの復活を長く待ち望んでいたファンへの朗報となったのが、冒頭のニュースでした。

件の記事によると、今回のクリスティーナ・アギレラとの共演について、メンバーのジョアンナ・フェイトマンは次のように語っているそうです。

そう、噂は本当よ……。ル・ティグラはクリスティーナと何曲かを書いて、プロデュースもしたの! 私たちのトラックがアルバムに採用されるかどうかを聞くまでは、この魔法のような機会をぶち壊しにしたくなくて、ずっと沈黙を守ってきた。でも今では興奮がますます高まってきていて、自分を抑え切れないわ。言うまでもないことだけど、ポップ・ミュージックにとり憑かれているフェミニスト・バンドにとって、これはとてつもなく大きな夢が叶ったっていうことなのよ。


オリジナルの全文は、ル・ティグラの公式サイトに掲載されています。

ル・ティグラ公式サイト"Le Tigre World"
http://www.letigreworld.com/


ゲイ女子からも熱い支持を受けているクリスティーナ・アギレラ。ポップスの主流に位置するアーティストでありながらル・ティグラと共演してしまう、そのアグレッシヴな姿勢は流石です。

そして、このアギレラとのコラボレーションが、ル・ティグラの本格的な再始動を告げるものであることを、期待せずにはいられません。

"After Dark"
アフター・ダーク
(2005)



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2010.03.05 Top↑
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