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全米では4月9日から公開される映画『ザ・ランナウェイズ』の話題が、日本の eiga.com でも紹介されました。

下着姿のダコタ・ファニングが熱唱!衝撃的なPV「チェリー・ボム」が公開 (eiga.com, 2010.03.12)

この『ザ・ランナウェイズ』は、1975年に女性のみで結成されたアメリカのハード・ロック・バンド、ザ・ランナウェイズのリード・ヴォーカルだったシェリー・カーリーの自伝を映画化したものです。

ランナウェイズは、本国アメリカよりも、ここ日本で、より大きな人気を獲得したバンドです。1977年の来日公演の模様もライヴ・アルバム化されています。

"Cherry Bomb"
悩殺爆弾
(1976)


Live in JapanLive in Japan
(2004/01/13)
The Runaways

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そして、今回の映画のプロデューサーは、ランナウェイズのオリジナル・メンバーであったジョーン・ジェットが務めています。

リズム・ギターを担当していたジョーンは、1977年にシェリー・カーリーがランナウェイズを脱退してからは、リード・ヴォーカルも兼任しました。そして1979年のバンド解散後は、ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツを結成して、1982年にシングル「I Love Rock 'n Roll」を発表。この曲は全米で7週連続 No.1を記録する大ヒットとなっています。

そのジョーン・ジェットは、上記の eiga.com の記事の中で「レズビアンであるボーカル&ギターのジョーン・ジェット」と紹介されています。

実際、今日ではジョーン・ジェットはレズビアンであると一般的にも認識されています。たとえば音楽出版社から2004年に刊行されたムック本『ウーマン・イン・ロッククロニクル――40人&400枚で知る女性とロックの20世紀』に掲載されている、レズビアン・アーティストについてのコラムの中でも、やはりジョーン・ジェットの名前が挙げられています。

が、しかし。

ジョーン・ジェットは、自分の性的指向について、実は明言していないんです。

Wikipedia のジョーン・ジェットの記事を見てみると、ページ下部にある関連カテゴリ一覧には、LGBTに関するカテゴリは、いっさい含まれていません。これはおそらく、彼女が自身の性的指向について明言をしていないのを受けてのことだと思います。

それゆえ、ジョーン・ジェットをオープンリー・レズビアンとカテゴライズするのは、本来ならば非常に乱暴で危うい行為ではあります。

が、いろいろと調べていくうちに、カミングアウトという命題に対するジョーンのアーティストとしての立ち位置には一種独特な、興味深いものがあることがわかったので、それらの情報を整理して、あえて Queer Music Experience.にバイオグラフィーとして新しくアップロードしてみました。

ジョーン・ジェット バイオグラフィー (Queer Music Experience.) ←読んでね。



さて、ここで話を元に戻しますと、ジョーン・ジェットが自らプロデューサーも務めた映画『ザ・ランナウェイズ』は、当然のことながら、本国アメリカのゲイ&バイ女子向けエンタテインメント・ニュース・サイト AfterEllen.com でも、話題になっています。こちらの記事では、『Spin』誌に掲載されたシェリー・カーリーのインタヴューの内容が紹介されています。

ダコタ・ファニングによって演じられたシェリー・カーリーその人は、『ザ・ランナウェイズ』の試写を観て、いったい何を感じたのでしょうか――?

作品の出来そのものについては、シェリーもジョーンも、概ね満足しているみたいです。上記の eiga.com の記事では、ダコタ・ファニングとクリステン・スチュワートが演じたライヴ・パフォーマンスに「ジェット本人も太鼓判を押し」た、との記載がありますが、AfterEllen.com の記事によると、シェリー・カーリーも二人のパフォーマンスを"incredible"と絶賛しています。

その一方で、やはり原作となった自伝と映画版とのあいだには、いくつかの相違点があるようです。それについてシェリーは以下のように述べています。

「本を読んでもらえればわかることだけど、私は双子の姉のボーイフレンドにレイプされて、処女を喪失したの。私が怒りに駆られていたのも、デヴィッド・ボウイみたいな髪型にしたのも、それが理由なのよ。そうしたディテールが重要だと私は感じてたけど、制作会社側はそうじゃなかったわね。映画の序盤からシェリーが純潔を失ってしまうのは、彼らにとっては望ましくなかったのよ。」

逆に、自伝のほうでは詳しくは触れられておらず、映画版で初めて大きくフィーチャーされた要素もあります。

それが、シェリーとジェーンとの同性愛です。

これについて、シェリーは以下のように述べています。

「まず第一に、'70年代の中頃には、ちょうどデヴィッド・ボウイがバイセクシャルをカミングアウトして、エルトン・ジョンがそれに続いていて、そうしたことにすごく興味をそそられてたの。私たちは試してみたのよ。お互いに恋をしていたわけじゃないの。ただ楽しんだだけなのよ。そういうことが映画では描かれていたのが気に入ってるわ。たくさんの子どもたちが、こうした深刻な罪悪感を体験するけれど、別にどうってことはないんだって、みんなには知ってもらいたいわね。」

オリジナルの全文は以下のリンクからどうぞ。

Cherie Currie drops some (cherry) bombs about "The Runaways" (AfterEllen.com, 2010.03.09)

同性愛を「試してみた」という点で、シェリー・カーリーはデヴィッド・ボウイと同様、選択的バイセクシャルの概念に当てはまる女性アーティストだといえますね。

選択的バイセクシャルとは何ぞや? と思われたかたは、以下のリンク先を参照してくださいませ。

ブログ版 Queer Music Experience. 選択的バイセクシュアル・アーティスト

というわけで、日本での公開が今から楽しみな映画『ザ・ランナウェイズ』の話題でした。


『ザ・ランナウェイズ』予告篇




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2010.03.15 Top↑
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