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遅かれ早かれ、いつかはこういう話が出てくるだろうと思ってました。

そうしたら、案の定。

やっぱり出てきました。

マイケル・ジャクソンはゲイだった、という暴露話が。

マイケル・ジャクソンさんはバイ・セクシャル?皮膚科医のアシスタントの男性がテレビで激白 (シネマトゥデイ、2010.4.30)

上記の日本語記事でも触れられているとおり、マイケル・ジャクソンはゲイだったという話が出てきたのは、実はこれが初めてではありません。

日本では早川書房から刊行されている評伝『マイケル・ジャクソン 仮面の真実(UNMASKED: The Final Years of Michael Jackson)』の中で、著者のイアン・ハルパリンは、マイケル・ジャクソンはゲイであったと主張しています。

マイケル・ジャクソン 仮面の真実マイケル・ジャクソン 仮面の真実
(2009/09/04)
イアン・ハルパリン

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しかし、これはあくまでも評伝の中の話です。しかも証言している人物は匿名。

そうではなく、テレビのゴシップ・ニュース番組に一般人の男性が実名で出演して、「私はマイケル・ジャクソンの恋人だった」とか語り始めるような事態が、いつか始まるんじゃないか? と前から思ってたんです。

だから、今回の記事を読んで、やっぱり出てきたか、と。



こうしたテレビ番組を通じての証言は、安易に鵜呑みにしてはいけないと思います。

というのもですね、このジェイソン・ファイファーなる人物は、まず間違いなく、テレビ局から謝礼金を受け取っているはずなんですよ。アメリカのテレビ界ではそういうルールになっているから。

かつて、マイケル・ジャクソンが児童虐待疑惑の渦中に放り込まれていたころ、こうしたテレビ番組の中で、マイケルが児童を虐待する現場を目撃したと証言していた人々は、そのほぼ全員が、メディアからの謝礼金を目当てに作り話をしていた疑いが、極めて濃厚なんですよ。

というか、現在ではそれが定説です。

メディアからの謝礼金の額を吊り上げようとして証言の内容をエスカレートさせた結果、以前の証言との食い違い、矛盾が起きてしまっているという例が、現在では幾つも立証されています。先述した『マイケル・ジャクソン 仮面の真実』の中でも、そうした醜い実例が取り上げられています。

そのような先例があるので、たとえ今回の証言の内容が真実であったとしても、それがゴシップ番組への出演を通じて行なわれているという点で――言い換えれば、証言者とマスコミのあいだに金銭の授受が発生している可能性が非常に高いという点で――私は、今回の証言を鵜呑みにはできません。

たとえ真実を語っているのだとしても、こういう形で明らかにするのは、かえって信憑性を危うくしてるんじゃない? という気がする。少なくとも私は。

問題の映像がコレです。










ちなみに、マイケル・ジャクソンの性的指向については、彼はゲイであったという説のほかにも、実はAセクシュアルだったのではないか? という説もあります。

この説は、オープンリー・ゲイのタレントの前田健さんが別冊宝島 1649『マイケル・ジャクソン 栄光と悲劇のキング・オブ・ポップ』の中で、そして映画評論家の今野雄二さんが現代思想2009年8月臨時増刊『総特集 マイケル・ジャクソン』の中で、それぞれ語っておられます。

マイケル・ジャクソン 栄光と悲劇のキング・オブ・ポップ (別冊宝島1649 カルチャー&スポーツ) (別冊宝島 1649 カルチャー&スポーツ)マイケル・ジャクソン 栄光と悲劇のキング・オブ・ポップ (別冊宝島1649 カルチャー&スポーツ) (別冊宝島 1649 カルチャー&スポーツ)
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現代思想2009年8月臨時増刊号 総特集=マイケル・ジャクソン現代思想2009年8月臨時増刊号 総特集=マイケル・ジャクソン
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前田健さんによるマイケルの性的指向の分析は、誰が読んでも非常にわかりやすいものなので、マイケルのファンならずとも一読の価値があります。それらの発言(本文48ページ~49ページ)の中から、いくつかを以下に引用してみます。

「彼の作り出す作品って、発想が子供のままなんですよ。出てくるのがお化けだったり、おもちゃだったり、魔法だったりで。映画『ムーンウォーカー』なんて、話の筋はまったく意味不明(笑)。マイケルがガチャガチャ……ってトランスフォーマーみたいにして車になったり、最終的にロボットになっちゃったりするんですけど、それって、まったく子供の発想。8歳で精神年齢が止まっちゃってるんだな、ということがよくわかります。」

「たまにゲイの人たちって『マイケルの気持ちがよくわかる』とか言うんですけど、僕個人としては彼がゲイだとは思わないんです。かといって少年愛者とも思いづらい。女の人とセックスするイメージもないけど、男の人にしなだれかかっていくイメージもどうしても持てない。普通、女の人といる時、男の人といる時、『好き』の波動が出るものなんだけど、マイケルにはそれを両方とも感じられない。セックスの欲求がまったくない人だったんじゃないかと思います。」

「股間を押さえながら腰を動かすあのダンスも、マイケルにセックス・アピールがないからこそできたんですよ。試しに、ダンスの心得のない普通の男性に『マイケルのダンスの真似して』って言ってみてください。同じ動きをさせても、普通の男性だと、腰の動かし方が生々しいというか、イヤらしいんですよ。(席を立って)……こう、マイケルがやるとスマートに『カッカッ』となるんですけど、普通の男性がやると『ズンズン』って感じで。まったく違うんです。」

「でも実際、いい歳して『セックスに興味がない』って言っても誰にも信じてもらえないだろうから、もう言うのをやめたんでしょうね。アメリカには『パーティーにパートナーなしで行くのは恥ずかしい』という文化がありますから、そういう時にはブルック・シールズやマドンナと一緒に行ったりとか。はたまたプレスリーの娘さんと結婚してみたりだとか。そういう、世の中が求める『当たり前』を、『こうすれば気が済むんでしょ?』みたいな感じでやってたんじゃないのかなと。」

「マイケル・ジャクソンって、ある一方向から見たらすごくスキャンダラスだけど、それは彼が悪いんじゃなくて、僕たちが悪いんじゃないのかなって思うんです。『マイケル・ジャクソンの真実』(2003年放送の米TVドキュメンタリー)のワンシーンにもありましたけど、普通の成人男性が高級品店に行って『これ下さい、あれ下さい』って言うと、すごく成金っぽいけど、8歳の男の子がお店に入っていって『これ欲しい、あれ欲しい』って言ったら、何の不思議もないんですよ。そう考えるとすべてに合点がいくんですよね。子供の発想のままお金を持っちゃったマイケルが、歳だけはどんどん重ねていくから、周りの大人たちが気味悪がったり、あるいは搾取したり……という図式が成り立つ。」

Aセクシュアルであることを公表している著名人は、皆無というわけではありません。文学の分野には、何人かいらっしゃいます。

が、ロック/ポップスの分野には、いまだにそうしたアーティストは出てきていません。

音楽の世界で活躍している人たちの中にも、当然Aセクシュアルの人はいるのだ、という可能性に、私たちはまだまだ気を配っていないように思います。



まあ、とにかく、マイケル・ジャクソンがストレートであれゲイであれ、あるいはAセクシュアルであれ、彼の性的指向を立証するのは、かなり困難だと思われます。理由の一つは、お金のためならいくらでも作り話をする人たちがマイケルの周りには多すぎて、真実が見えにくくなっているから。

そして、もう一つの理由は、マイケル・ジャクソンが黒人アーティストだから。

黒人社会のホモフォビアは、今でも非常に根強いからです。

たとえば、これがリベラーチェやダスティ・スプリングフィールドのような白人アーティストの場合なら、死後になってからその性的指向が明らかになるということは、これまでにも例のあったことです。

リベラーチェ バイオグラフィー (Queer Music Experience.) ←読んでね。

ダスティ・スプリングフィールド バイオグラフィー (Queer Music Experience.) ←読んでね。

が、しかし。

マイケル・ジャクソンやルーサー・ヴァンドロスのような黒人アーティストの性的指向の検証は、白人アーティストの場合とは違って、簡単には進まないと思います。

アメリカの黒人社会では、本当はゲイやレズビアンでありながら、周囲に対して殊更にホモフォビアのアピールをしたり、ダウン・ロウという二重生活を送っている黒人の人も多いそうです。つまり、証言を集めること自体が、非常に難しいらしいんですね。

そういう状況だから尚のこと、アメリカの黒人のLGBTの人たちは、黒人のLGBTのためのロール・モデルの登場を、現在でも熱望しているんです。白人にとってのエルトン・ジョンやエレン・デジェネレスのような人が、黒人にはいないんです。

ルーサー・ヴァンドロスのセクシャリティを巡る話 ←このブログの、2005年11月のエントリです。黒人アーティストの性的指向の検証についての話です。ぜひこちらも読んでくださいね。

だから、決して下世話な好奇心からではなく、黒人のLGBTのロール・モデルの登場を願うという観点からも、マイケル・ジャクソンの性的指向の検証は行なわれているのだ、ということは、このブログを読んでくださっているみなさんには、ぜひご理解いただきたいと思います。

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2010.05.03 Top↑
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