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3月6日は、Living Together Lounge Vol.75に足を運んでまいりました。

Living Together Lounge は、新宿 CLUB ArcH を会場に、毎月第1日曜日に行なわれている、Living Together 計画のクラブ・パーティです。「HIVを持っている人も、そうじゃない人も、ぼくらはもう一緒に生きている」というリアリティーの共有をコンセプトに、HIV陽性のかたやその周辺のかたがたの手記のリーディングと、アーティスト/ミュージシャンのかたのライヴ・ステージによって構成されています。

※Living Together 計画のサイトはこちら

今回のリーディングに出演されたのは、GoGoBoy の NAWOTO さん、くま絵師の悠さん、そしてタピオさんの御三方。

そして、ライヴは札幌在住の Glimus(グリマス) さん。これが初めてのライヴとなります。

今回 Glimus さんが Living Together Lounge でライヴを行なうことになったのは、タピオさんからの紹介なんだそうです。そして悠さんがリーディングで出演することになったのは、悠さんと Glimus さんが Twitter を通じて交流なさっていたことがきっかけなのだそうです。

そういったわけで、今回の Living Together Lounge は、人と人とのつながりが、それぞれのかたの人生に新しく何かをもたらしていく、そうした奇遇を、強く感じさせてくれました。

御三方のリーディングが終了し、いよいよ Glimus さんの初ライヴがスタート。


全篇がインストゥルメンタルのアンビエントという、今までの Living Together Lounge では、あまり例がなかったであろうスタイルです。

Glimus さん1


Living Together Lounge に限らず、インストゥルメンタルを基本スタイルとするゲイのミュージシャンのかたが、LGBTのイヴェントでライヴを行なった例は、そんなに多くはないと思います。もちろん藤嶋は、ありとあらゆるLGBTのイヴェントに足を運んできたわけではないので、正確なことは言えませんが、藤嶋が実際に観てきた範囲内で言えば、2005年6月11日の NAGOYA LESBIAN & GAY REVOLUTION 2005内の野外ステージ企画『昼ヒットスタジオ』に出演した、MUSIC KILLER D.T.S.P のライヴを拝見して以来となります。

そのときのライヴ・レポが、こちら。
NAGOYA LESBIAN & GAY REVOLUTION 2005 昼ヒットスタジオ (Queer Music Experience.)




そして、今回の Glimus さんは、『セサミストリート』のバートのぬいぐるみを大事そうに抱っこしながらオペレート。
Glimus さん2




……と思いきや、時にはバートの顔を無情にも肘で押し潰しながらオペレート(笑)。
Glimus さん3




実は藤嶋、アンビエント・テクノばっかり聴いていた時期もありました。といっても、マッシヴ・アタックとか初期のケン・イシイとか、比較的ポップ寄りなものばかりだったけれど。

ちょうどそのころは、社会人になって1年目。知り合いが1人もいない土地で新しく一人暮らしを始めたころでした。本意ではない部署に配属され、ひたすら数字を上げることを要求され、精神的な磨耗がピークに達していました。

今だったら、Twitter とかSNSで悩みやストレスを吐き出すこともできるけど、当時はそういったものがありませんでした。相談相手の1人もいない藤嶋は、ひたすら自分の内面に沈み込んでいました。

そんな時期の藤嶋を支えてくれた音楽が、アンビエント・テクノだったんです。

アンビエントを聴いているとき、藤嶋はそのアーティストに共感したりとか、あるいは感情移入とか自己投影をしているのではありませんでした。

ただひたすらに、自分の内面へと、沈潜していました。

自己の内面と向かい合うという作業は、決して気持ちの良い作業ではないです。それを楽しんでやっている人なんて、そうそういないと思います。

だって、自己の内面の中には、認めたくない自分や、目を逸らしたい自分の姿が、必ずあるから。

でも、否も応もなく不可避的にそうせざるを得ない場合も、あるんですよね。

その要因は状況的なものであったり、体調的なものであったり、さまざまですが。

藤嶋にとって、アンビエントという音楽は、そのように自分の内面に沈潜する際に伴う、不快感とかいたたまれなさを、和らげてくれる音楽でした。

孤独の解消とか、あるいは慰撫を、アンビエントから得ていたわけではないんですよね。何をどうやっても自己の内面に沈潜せざるを得なかった当時の自分にできたことというのは、孤独な自分から目を逸らすという現実逃避ではなく、孤独という現実と、いかにして付き合っていくか、折り合っていくか、ということだったんです。

どうしても自己の内面に沈潜せざるを得ないとき、そのいたたまれなさの中で、自分で自分を許容できる場所を確保するためのBGM。それに最適だったのが、アンビエント・テクノでした。

自分は音楽療法の専門家ではないので、理論的な側面からアンビエントを語ることはできないんだけれども、アンビエント・テクノという音楽は、クラブ・ミュージック的なリズムとかノイジーな音色を備えつつも、しかし踊りながら聴くというよりは、じっと目を閉じて、そのリズムや音色が自己の内面に描き出していく、それぞれの心象風景に浸りながら耳を傾ける、そういう音楽だ、という気がします。

だから、アンビエント・テクノは、音色そのものは硬質だけれど、藤嶋にとっては、とっても肌触りの優しい音楽なんです。

Glimus さんの作り出したアンビエントも、とっても優しかった。

聴く者1人ひとりの内面の孤独を包み込んでくれる、優しい音楽でした。

事実、Glimus さんのライヴが終わったあと、司会の張さんがおっしゃっていたのは、演奏中に会場を見渡してみると、目を閉じて聴いている人が多かった、というものでした。

そのようにして聴いていたオーディエンスのみなさんは、たぶん Glimus さんの音楽によって生じたであろうそれぞれの心象風景を、まぶたの裏に描き出していたのだと思います。

そのような反応をオーディエンスのみなさんから引き出した Glimus さんの初めてのライヴは、文句なしの大成功だったと思います!

Glimus さん4



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2011.03.10 Top↑
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