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 前回の記事では、2014年4月27日(日)に東京・渋谷の代々木公園にて行なわれた『東京レインボープライド2014 パレード&フェスタ』の、イヴェント全体に関する私の個人的な印象を述べました。

 そして今回の記事では、その『東京レインボープライド2014 パレード&フェスタ』のステージで繰り広げられた、個々のパフォーマンスについて、書いていきます。

TOKYO RAINBOW PRIDEの横断幕


 ただし、前回の記事にも記しているとおり、私がじっくりと腰を据えて拝見したのは、実は午前の部のステージだけです。午後からは、友人とディスカッションをしながら、イヴェント全体をやや離れたところから俯瞰していたので、したがってこの記事でご紹介させていただくのは、午前の部の出演者に限らせていただきます。申し訳ありません。



 さて、この日、司会を務められたのは、ホラー系女装として有名なエスムラルダさんと、そしてシンガー・ソングライターのキムビアンカさん。キムビアンカさんによるライヴ・パフォーマンスの前後には、キムビアンカさんの代わりに東 小雪さんが、エスムラルダさんと共に司会を務められました。
司会のキムビアンカさんとエスムラルダさん


 オープニングでご挨拶のために登壇なさった、共同運営委員長の山田奈津美さんと、同じく共同運営委員長の矢島竜也さん。
山田奈津美さん、トビー、矢島竜也さん、にんに君
(右から、山田奈津美さん、TRP 公式ゆるキャラのトビー、矢島竜也さん、
日本テレビ系列『火曜サプライズ』の番組キャラクターの「にんに君」)




 そして、ステージ・パフォーマンスがスタート。最初に登場なさったのは、このブログではおなじみの、虹組ファイツのみなさん。2曲を披露なさいました。

虹組ファイツ1

虹組ファイツ5


 引き続き、同じく「ゲイ・アイドル」枠で、二丁ハロのみなさんが登場。

二丁ハロ1

二丁ハロ2


 その後、各フロートの紹介を挟んだのちに、GID (性同一性障害)をモチーフとした劇団、トランス☆プロジェクトのみなさんが登場。今年の10月に再演が予定されているという、劇団初のミュージカル作品の一幕を、この東京レインボープライドのステージで演じられました。

トランス☆プロジェクト


 続いては、既に00年代の前半のころから、日本のプライド・イヴェントには欠かせない存在となっている、エイサーの新虹(あらぬーじ)のみなさんの演舞と、「“みんな”でブラス!」。

 そして、午前の部のラストを飾ったのは、司会も務められているキムビアンカさんのライヴ・パフォーマンスでした。

キムビアンカ5


 先にも書いたとおり、私は午後の部のステージは、ちゃんと腰を据えて拝見させていただいたわけではないのですが、この日の午後の部には、昨年(2013年)11月7日にフジテレビ系列で放送された『アウト×デラックス』へのご出演の中でゲイであることをカミング・アウトなさった、音楽芸人のこまつさんがメンバーとして所属なさっている、インストゥルメンタル・バンドの HMC BAND の出演がありました。

 こまつさんについては、いずれ何らかの形で記事として取り上げさせていただきたいと思っています。




 さてさて。

 午前の部の出演者のみなさんのうち、ここでは特に、虹組ファイツのみなさんとキムビアンカさんのステージの様子について、クローズ・アップさせていただきます。



 まずは虹組ファイツのみなさん。

 私が陣取った席(前から二列目)の周辺には、どうやら虹組ファイツのファンのかたが多く集まっていらっしゃったようで、司会のエスムラルダさんとキムビアンカさんがステージに登場なさるよりも前から、既に私の席の周囲では、虹組ファイツのファンのかたたちが、あれやこれやと盛り上がっていらっしゃる声が、前後左右に飛び交っていました。

 そういう場面に遭遇すると私は、これは以前にも似たようなことを書いた記憶があるんですが、なまじ虹組ファイツのことをスタート時から知っているせいで、今現在の虹組ファイツの愛されっぷりを見るにつけ、「ああ、虹組ファイツは本当に有名になっちゃったんだなあ、もはや私とは違う世界の住人になってしまったのだなあ」と、なんだかしみじみとしてしまうのですよね……(苦笑)。

 まあ、それはそうとして。

 東京レインボープライドでの虹組ファイツさんは、ステージ・パフォーマンスだけではなく、フロートも出展されていたので、おそらくこの日の会場には、虹組ファイツのみなさんに会いたくて足を運んだというかたたちも、きっと大勢いらっしゃったことと思います。

 つまり、この日の虹組ファイツさんは、午前の部のステージ・パフォーマンスだけで完結していたわけでは、全然ないんですよね。

 そうではなく、パレードの8号車として繰り出された『虹組ファイツ号』こそが、この日の虹組ファイツさんのメイン・コンテンツであったはずなのです。

 その意味では、この日の私は、パレードは歩かずに、午前の部のステージ・パフォーマンスだけしか拝見していないので、東京レインボープライド2014における虹組ファイツさんの、いわば触りの部分だけしか体験していないも同然だ、とは思います。

虹組ファイツ3


 ただ、ですね。

 その午前の部のステージ・パフォーマンスを、あえて『虹組ファイツ号』からは切り離して、あくまでも単体のパフォーマンスとして見た場合には、はたしてどうだったのかといいますと。

 この東京レインボープライド2014は、ゲイ・オンリーのクラブ・イヴェントなどではなくて、プライド・イヴェントです。そして、プライド・イヴェントである以上は、それにふさわしいメッセージ性が、何らかの形で、そのパフォーマンスの中に盛り込まれていたならば、もっと素晴らしいものになっていたのではないか? と思うのですよね。

 とはいっても、これは決してダメ出しをしているわけではないですからね。そうではなくて、これは「プラス・アルファの要素をいかにして添えるか」という類の話です。

 例としては古い話になってしまうのですが、2005年の NLGR (NAGOYA LESBIAN & GAY REVOLUTION) では、実に計14組ものゲイ・インディーズ・ミュージシャンが出演して、二日に渡ってライヴを繰り広げたのですが、この14組のうち、HIVの啓発活動についてMCの中で言及した出演者って、実はほんのわずかしかいなかったんですよ。非常に残念なことに。

 NLGR というのは、もちろんプライド・イヴェントではあるんですが、そういう以前に、HIVの啓発イヴェントであることが第一のはずなんですよ。にもかかわらず、その開催趣旨について、ライヴMCの中で何ら触れることもなく、「イヴェントに呼ばれました、歌いました、ありがとうございましたー」だけで終わってしまっていた、そういう出演者のほうが、残念ながら2005年の NLGR では、実は圧倒的な多数派でした。

 だからこそ。

 大トリで出演なさった屋良朝友さんによる、HIV啓発活動に携わっていらっしゃるかたたちへのリスペクトの表明という、その真摯な内容のMCが、この年の NLGR のステージ・パフォーマンスの中では、ひときわ輝いていたんですよね。

 その時の観覧記は、こちら。↓

※NAGOYA LESBIAN & GAY REVOLUTION 2005 ザット・ベスト10(2005年6月12日開催) 観覧記 Here >  > 

 出演イヴェントの開催趣旨を踏まえた上で、それに即した内容のMCを行なっているかどうか。たったそれだけのことで、特にプライド・イヴェントのステージでは、オーディエンスからの印象が、大きく変化してしまうんです。

 ということは、裏を返すと、そのMCの内容が、イヴェントの開催趣旨など全くお構いなしの、己の活動の宣伝だけに終始しているパフォーマーというのは、要するに「場違い」な印象を、オーディエンスに対して与えてしまいかねないんです。プライド・イヴェントの場合は、特に。

 もちろん、東京レインボープライドにおける虹組ファイツさんの場合は、先にも述べたように、フロートも出展なさっているので、午前の部のステージ・パフォーマンスというのは、いわば前菜のようなものであったろうと思います。

 そして、フル・コース料理の内容の良し悪しを、前菜だけで判断されてはたまらないだろうと思うので、だからこれは先にも書いたように、ダメ出しをしているわけでは全然なくて、「こういう要素が加味されたら、ファンとして嬉しい」という、つまり、いかにしてプラス・アルファを添えるかという話です。念のため。

虹組ファイツ2




 そして。

 プライド・イヴェントならではのメッセージ性、という点では、午前の部のトリとして出演なさった、この日の司会も務められたキムビアンカさんのステージは、まさにプライド・イヴェントならではのものであったと思います。

 というのも、キムビアンカさんは、プライド・アンセムの定番中の定番、「Over The Rainbow」を、1曲めに歌われたんですよね。

キムビアンカ1


キムビアンカ2


 こうした海外(というか欧米の)プライド・アンセムのカヴァーを、どういうわけか、日本のゲイ男子のミュージシャンのみなさんは、なかなか歌ってくれないんですよねー。

 日本のLGBTのミュージシャンのかたが、海外のプライド・アンセムを、ライヴでカヴァーなさる場合、それをやってくださるのは、ほとんどが女性ミュージシャンのかたか、あるいはトランスジェンダーのミュージシャンのかたなんですよね。

 この傾向は、ホント、ハッキリとしています。

 たぶん、日本のゲイ男子のミュージシャンのかたたちの大半は、キムビアンカさんのようなかたたちとは違って、欧米のゲイ・カルチャーを自身のルーツの一部とはしていないんでしょうね。そもそも欧米のゲイ・カルチャー自体にさほどの関心を払っていないというか。

 だからこそ私は、2005年の東京レズビアン&ゲイパレードにおいて、ゲイ雑誌の『G-men』さんが、日本のゲイ・インディーズのヴォーカリストを起用して、海外の著名なオープンリー・ゲイ・ミュージシャンたちの代表曲をカヴァーするという、ゲイ・カルチャーの先達へのリスペクトの精神にあふれたフロート・ライヴの企画を立ち上げたときには、本当にワクワクしたし、そこにスタッフとして関わることができて、心の底から嬉しかったんですよね。

※TLGP2005 G-men フロート「僕らのうた~your song~」(2005年8月13日開催) Here >  > 

 まあ、それはそうとして。

 プライド・イヴェントのステージで「Over The Rainbow」をカヴァーするというのは、あまりにも定番に過ぎる、ヒネリのないパフォーマンスであるかのように思われるかたも、ひょっとしてひょっとしたら、いらっしゃったかもしれません。

 でも、ね。

 そのあまりにも定番過ぎるくらい定番の楽曲を、じゃあ日本のプライド・イヴェント(ないしはそれに準ずるライヴ・イヴェント)で歌ってくれたミュージシャンの数が、いったいこれまでにどれくらいあったのかというと。

 実は、数えるほどしか例がないんですよ。

 いや、本当に。

 それをやってくださった、数少ないうちのお一人が、つまり、今回のキムビアンカさんなんです。

 キムビアンカさんは、先人たちへの敬意を、いつでも作品やパフォーマンスの中に、しっかりと反映させていらっしゃいます。

 私がキムビアンカさんのことを好きな理由というのは、まさにそこにあります。

キムビアンカ3


キムビアンカ4




 来年の東京レインボープライドでも、虹組ファイツさんやキムビアンカさんのような、「セクシュアル・マイノリティのイヴェントに足を運ばなければ、なかなかライヴを観ることができないミュージシャン/パフォーマー」のかたたちが、ステージを彩ってくださることによって、一人でも多くのクロゼットのかたたちが、プライド・イヴェントの現場に姿を見せてくださるようになることを、私は期待しています。

 前回の記事でも散々書いているように、プライド・イヴェントに足を運びたくとも、なかなかその勇気を奮い起こせずにいらっしゃる、そうしたクロゼットのかたたちに向けて、「私たちのコミュニティにおいでよ」と強く、そして優しくうながすことのできる力を有していらっしゃるのは、実は著名な芸能人や文化人のかたたちではなくて、虹組ファイツさんやキムビアンカさんのような、「セクシュアル・マイノリティのイヴェントに足を運ばなければ、なかなかライヴを観ることができないミュージシャン」のかたたちなんです。

虹組ファイツ4


キムビアンカ6




どうか、来年も、無事に開催されますように。
同じこの場所に、来年もまた、無事に立っていられますように。

ゴール




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2014.05.08 Top↑
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