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 昨年(2013年)から今年にかけて、クリスティーナ・アギレラとのデュエット曲「セイ・サムシング (Say Something)」が、本国アメリカのヒット・チャートで最高4位の大ヒットを記録した、ニューヨーク出身の新人ポップ・デュオ、ア・グレイト・ビッグ・ワールド (A Great Big World)のメンバーの、チャド・ヴァッカリノ (Chad Vaccarino)が、6月23日、ゲイであることをカミング・アウトしたそうです。

 ※A Great Big World’s Chad Vaccarino Comes Out As Gay In Touching Video: WATCH (NewNowNext.com, 2014.06.23)

 ※Watch A Great Big World singer discuss sexuality in new video (Attitude.co.uk, 2014.06.23)

 ア・グレイト・ビッグ・ワールドは、YouTube 上で『Day in the Life』と題したヴィデオ・ブログの公開を、シリーズで行なっているんですが、その『Day in the Life』の2014年6月23日分の動画の中で、チャド・ヴァッカリノは、学生時代に多発性硬化症を患っていたことに絡めて、自身がゲイであることを、併せて明かしました。

 その動画が、こちら。



 この動画の中で、チャド・ヴァッカリノは、次のように発言しています。

「僕は、(学生時代には)自分の性的指向と取っ組み合いをしていた。近しい友人や家族に、どうカミング・アウトしたらいいのかで悩んでいた。人生でいちばんストレスにあふれていた時期だった。そのせいで、いちばん健康を害していた時期でもあった。」


 アメリカのLGBT向けエンタテインメント・ニュース・サイト NewNowNext.com は、このチャド・ヴァッカリノのカミング・アウトを、上にリンクを張った記事の中で、「彼のメッセージは、多発性硬化症に苦しんでいる人々とLGBTコミュニティの双方にとって、希望の一つである」と評しています。



 ところで、ア・グレイト・ビッグ・ワールドの1st アルバム『イズ・ゼア・エニバディ・アウト・ゼア? (Is There Anybody Out There?)』は、本国アメリカでは、既に今年の1月にリリースされて、全米のアルバム・チャートで初登場3位という大ヒット作となっています。

 そして、ここ日本では、これは偶然だと思うんですが、チャドのカミング・アウトの2日後というタイミングの6月25日に、めでたく制式リリースされました。

イズ・ゼア・エニバディ・アウト・ゼア?(期間生産限定盤)イズ・ゼア・エニバディ・アウト・ゼア?(期間生産限定盤)
(2014/06/25)
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 先月には、サム・スミスがデビュー・アルバム『In The Lonely Hour』のリリースから2日後というタイミングで、雑誌のインタヴューを通じてカミング・アウトを行ないました。そのサム・スミスにしても、今回のチャド・ヴァッカリノにしても、それから昨年(2013年)の第55回グラミー賞で主要3部門を含む計6部門にノミネートされていたフランク・オーシャンにしても、デビュー作がいきなりの大ヒットを記録した、その直後という、いわば、世間からの注目がいちばん集中しているタイミングで、カミング・アウトを行なっているというところに、私は欧米のポップ・シーンの変化を感じます。

 彼らが、自身の性的指向を語る、その口調に、悲壮感は何ら伴っていません。

 ※サム・スミス バイオグラフィー (Queer Music Experience.)

 当ブログの前回の記事で紹介した、アダム・ランバートの発言を読む限りでは、現在でもポップ・ミュージシャンのカミング・アウトの話題は、欧米でも、依然としてスキャンダラスに扱われてしまう傾向があるようです。しかし、彼らのカミング・アウトは、彼らのシンガー/ミュージシャンとしての評価や、作品のセールスに、全く悪影響を及ぼしてはいません。最も直近の例であるサム・スミスの場合、本国イギリスのシングル・チャートで初登場 No.1を記録した彼の最新シングル「Stay With Me」は、彼のカミング・アウトがあった後でも、全米のシングル・チャートで見事に Top10ヒットを記録。アルバム『In The Lonely Hour』も、最新の全米アルバム・チャートで初登場2位を記録。イギリスの男性シンガーのアルバムの最速売り上げ記録を、23年ぶりに更新したばかりです。

 ※Sam Smith’s ‘In The Lonely Hour’ Shatters Record With Highest UK Male Debut Sales In History (Idolator.com, 2014.06.25)

 ちなみに、ちょうど1年前の2013年6月には、アジア人のポップ・シンガーとしては初めて、全米のアルバム・チャートで Top10ヒットを記録した、フィリピンの国民的シンガーであるシャリースが、レズビアンであることをカミング・アウトしました。しかし、彼女のカミング・アウトは、サム・スミスやチャド・ヴァッカリノのそれとは雰囲気が全く異なっており、非常に悲壮感にあふれた、涙混じりのものでした。

 その違いを考えると、アジアと欧米とでは、LGBTのポップ・ミュージシャンの置かれている状況には、まだまだずいぶんと差があるのだなあ、という印象です。

 ※シャリース バイオグラフィー (Queer Music Experience.)

 では、ここ日本ではどうなのかというと。

 当ブログの前々回の記事で既に紹介しているとおり、先々週の6月12日には、女装パフォーマー/ライターのブルボンヌさんが、レギュラーで出演なさっているNHKラジオ第1の生ワイド番組『午後のまりやーじゅ』で、ゲイ・ミュージックを特集なさいました。その中でブルボンヌさんは、「いつかは、欧米で勇気を出しておっしゃったかたたちのように、日本でも少しそういう流れが生まれたら、私は個人的には嬉しいかなと思いますね。」と語っておられました。

 このブルボンヌさんのお言葉にもあるとおり、日本では、ポップ・ミュージシャンのカミング・アウトの事例自体が、まだまだ希少な状況です。

 私もブルボンヌさんと同様に、日本でもポップ・ミュージシャンのカミング・アウトの事例が増えてくれたら、個人的には嬉しいと思います。



 まあ、それはともかくとして、今回チャド・ヴァッカリノがカム・アウトしたということで、このブログの親サイトの Queer Music Experience.にも、彼のバイオグラフィーを新しく掲載しました。

チャド・ヴァッカリノ(ア・グレイト・ビッグ・ワールド) バイオグラフィー (Queer Music Experience.)

 ア・グレイト・ビッグ・ワールドの大ヒット曲「セイ・サムシング」のミュージック・ヴィデオは、こちらのバイオグラフィーのほうでご覧になることができます。ぜひ参照なさってみてください。



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2014.06.27 Top↑
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