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公にカミングアウトしているわけではないので、Queer Music Experience.では、モリッシーについては、今のところは記事を一つも書いていない。

しかし、彼がゲイであるということは、彼のファンだったら誰でも知っていることだ。

だから、本当はモリッシーについて語りたいことが山ほどある。

本来、セクシャリティというものは、本人以外の誰にも決めつけることができないはずなので、Queer Music Experience.では原則として、本人がゲイだとカミングアウトしているアーティストか、もしくは死後に関係者の複数の証言によって、ゲイだったということが明らかになっているアーティストしか取り上げないようにしている。

しているのだが。

モリッシーのニュー・アルバムについての詳細が発表されたので、どうしても彼について書きたくなってしまった。





ちなみに、このブログを読んでくれている人で、「モリッシーって誰?」という人は多いような気がするのだが、t.A.T.u.のファースト・アルバムの収録曲「How Soon is Now?」のオリジナル・アーティストであるザ・スミスの元ヴォーカリスト、と説明すれば、「へぇー」と言ってもらえるかと思う。

まあ、それって、不本意なんだけど。

個人的には、t.A.T.u.が「How Soon is Now?」を取り上げたのは、同性愛のイメージをより強く打ち出すための計算が先行しているような気がして、好意的には受け止められなかった。



で、モリッシーの話である。

モリッシーは、1984年にザ・スミスのヴォーカリストとしてデビュー。80年代のイギリスのロック・シーンに最も大きな影響を及ぼしたアーティストである。ギターのジョニー・マーとのコンビは、ジョン・レノンとポール・マッカートニー以来の名ソングライティング・チームとして絶賛されていた。

ザ・スミスが87年に解散して以降は、ソロ・アーティストとして活動。今もなお、ブリティッシュ・ロックのカリスマとして、誇張ではなく本当に熱狂的に尊崇されている。



私情を丸出しで書くが、自分はモリッシーの大ファン。

心酔している、と言ってもいい。

自分がネガティヴな想念にのみ囚われていた20代前半のころ、モリッシーの書く詞と、その美しい歌声、弱者の中にこそ美しさを見出す美意識のありように、本当に救われた。

だから、t.A.T.u.の「How Soon is Now?」のカヴァーは、話題づくりのためにザ・スミスの曲を利用されたような印象を、どうしても拭えなかった。そのせいもあって、t.A.T.u.はあまり好きになれなかった。

まあ、t.A.T.u.はt.A.T.u.で気になる存在であるのも事実なんだが。



それはそうとして。



以下のURLは、10月8日付のYahoo!ミュージックの記事。元バンド・メイトのジョニー・マーとの同性愛の噂を、モリッシーが否定した、というものである。

http://music.yahoo.co.jp/rock/music_news/barks/20051008/lauent008.html

この記事を読んで、いかにもモリッシーらしいなーと思ったのは、たとえジョニーとの関係を否定はしても、自分がゲイであることは決して否定していない、ということ。

ていうか、以前からの彼の発言を知っている人がこれを読めば、彼が否定しているのはあくまでも肉欲であって、精神的な同性愛を否定しているのではない、ということがわかるはず。



モリッシーが自分のことをゲイだと明言しないのは、少なくともアーティストとしての彼は、厳密にいえばノンセクシャル的な立場をとっているから。一個人としてどうなのかはわからないけれど。

彼の書く歌詞の中には、性欲への嫌悪が、幾度も幾度も繰り返し表れている。ソロになってからは「Will Never Marry」という曲も書いたりして、生涯独身を宣言していたりもする。

しかし一方で、彼の曲の中では、美しい青年の肉体美礼賛や、性的接触への強い渇望、関心も頻繁に歌われていて、確信犯的に矛盾した性意識が、いつでも彼の作品の上を覆っている。

また、文学青年だった彼は、エロスとタナトスの表裏一体の世界観にも支配されていて、それらの矛盾した性意識が、己の性のありように悩み苦しんでいる人々の心を、強くつかんで離さないのである。

(ちなみに、1992年に発売された別冊宝島156『ゲイの贈り物』の中で、モリッシーはゲイであることを公言しているアーティストとして紹介されていますが、彼はあくまでも生涯独身と性欲への無関心を公に語っただけで、自分のセクシャリティを明言してはいません)



そして、上記のURLの中でも触れられている、モリッシーのニュー・アルバムについて、昨日(11月17日)付のYahoo!ミュージックの記事で、新たな情報が発表された。

http://music.yahoo.co.jp/rock/music_news/barks/20051117/lauent549.html

前作『You Are The Quarry』がリリースされるまでには、実に7年近くの空白があった。それを考えると、「えっ? もう次のアルバムが出るの?」と意外な感がした。


Morryssey / You Are The Quarry
前作『You Are The Quarry』。
ジャケットだけポンと出すと、
まるでコスプレ好きのただのおじさんにしか思われなさそうで切ないが。




7年というブランクがあったにもかかわらず、『You Are The Quarry』とそこからシングル・カットされた楽曲群は、ザ・スミス時代も含めたモリッシーの全キャリア中で、最大級の成功を収めた。その売れ方は、ネーム・ヴァリューの高さによる惰性的なものではなくて、ロック・ファンが彼の名前を忘れることなく新作を待ち続けていた結果の、両手を挙げて歓迎されているかのような売れ方だった。

だから、今のモリッシーは、20年を超えるキャリアを持つベテラン・アーティストでありながら、「今が旬」という風情すら感じさせてくれる。

ニュー・アルバムの発売が待ち遠しい。



ちなみに、Gay.comの音楽コンテンツでは、モリッシーの今年のライヴの中から、ザ・スミス時代の名曲「There is a Light That Never Goes Out」のパフォーマンスが、フルコーラスで視聴できる。

この映像の中で、最後にモリッシーはシャツを脱いで上半身裸になるんだけど、緩~い筋肉の付き方なのに腹筋がポコポコ割れてて、こういう感じで歳を取れたらいいなー、とか思ったりもした。

http://www.gay.com/video/article.html?id=94&navpath=/channels/entertainment/music



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2005.11.18 Top↑
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