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ブログの題材を、YouTubeにばかり頼っているのも情けない話なんですが、今の自分は、レアなミュージック・ヴィデオをYouTubeで探すのが面白いので、もしよろしければ、そんな私に、しばしお付き合いください。

さて、今回は、サマンサ・フォックスのミュージック・ヴィデオについての話題です。

サマンサ・フォックスが'90年代に発表したミュージック・ヴィデオは、熱心なファン以外には、ほとんど知られていないと思います。かく言う自分も、それらの作品を、YouTubeで初めて知りました。

'90年代以降のサマンサ・フォックスは、歌もパフォーマンスも、全盛期だった'80年代に比べると、質が格段に向上しています。

ところが、これがまるでヒットに繋がらなかったのは、おそらく、世間がサマンサ・フォックスに飽きてしまっていたんだろうと思います。

しかし、今から考えると、非常に勿体無い話です。

'90年代のサマンサ・フォックスは、実に良い仕事をしています。

特に、フィーチャリング・ヴォーカルとして、ダンス系アーティストと共演した作品群が、彼女の表現の質の向上を如実に示しています。

自分は以前のエントリで、「サマンサ・フォックスはダンス・ミュージック向きのヴォーカリストではない」と書いたことがありました。その理由とは、彼女のヴォーカルが、曲が持っているリズムの強弱に対して、やや平板に過ぎたからでした。

しかし、'90年代以降のサマンサのヴォーカルは、そこが是正されていて、真にリズミカルで、耳に心地良いものになっています。




さて、1998年に、DJ Millano featuring Samantha Fox名義で発表された「Santa Maria」は、1995年にタジャーナがストック/エイトケン/ウォーターマンのプロデュースでヒットさせた曲のカヴァーですが、そのヴィデオ・クリップからは、ヴォーカル、ダンス・パフォーマンス共に、サマンサが'80年代から大きく向上したことが、明瞭に窺えます。

サマンサはモデル出身なので、顔立ちが写真映えするのは当然なのですが、だからといって、「パフォーマーとして絵になる」のかどうかは、また別問題です。'80年代のサマンサは、ダンス技術の未熟さ故に、絵になるパフォーマーとは必ずしも言えなかったように思います。しかし、このヴィデオ・クリップでのサマンサは、パフォーマーとしても、実に様になっています。

もちろん、この時点でのダンス・パフォーマンスも、決して最上とは言えませんが、以前の彼女が達成できていなかった「躍動感の表出」が、ここでは文句無しに実現されています。

加えて、曲が「Santa Maria」なので、マドンナやジャネット・ジャクソンのヴィデオのように硬質に振り付けるよりも、エアロビクス風の振り付けで演出したのも、正しい判断だったと思います。

この頃のサマンサは、本国イギリスのヒット・チャートからも完全に姿を消してしまっていたのですが、この「Santa Maria」は、全英最高32位を記録するスマッシュ・ヒットとなりました。'90年代のサマンサにとっては、これが唯一のヒット曲です。

"Santa Maria"
(DJ Millano featuring Samantha Fox)

(1998)





そして、2004年にGunther featuring Samantha Fox名義で発表された「Touch Me」、これもまた素晴らしい。

Gunther(正確には、uにウムラウトがつきます)は、まだ詳しいプロフィールを調べていないのですが、どうやらスウェーデンの男性アーティストのようです。

そして、この「Touch Me」は、サマンサの1986年のデビュー曲のカヴァーで、Aメロ部分をGuntherがスポークン・ワードふうに歌い、サビとBメロを、サマンサ自身が新たにレコーディングした作品です。

オリジナル・ヴァージョンと聴き比べていただければ瞭然なのですが、サマンサのヴォーカルは、色気を武器にした生意気な小娘のそれから、成熟した大人の女性の、滑らかな色香へと、著しく変化しています。

もちろん、ヴィデオ・クリップにもサマンサは出演しています。そして、これがなかなか、芳醇なゲイ・テイストの映像になっています。

このヴィデオでは、半裸の女性と、全裸の男性のエキストラが、大勢登場します。それらの女性や男性が絡み合う中で、裸の女性同士、裸の男性同士が、フルーツを食べさせ合うカットもさりげなく挟まれており、これが同性愛を暗示しています。

また、Guntherが、それらの裸のエキストラに取り巻かれ、服を剥かれていくカットも登場しますが、それらのエキストラの中には、全裸の男性たちも含まれていて、これもやはり、同性愛の暗示です。

惜しむらくは、この曲の2コーラスめのAメロには、「Did I hurt you boy, Didn't I treat you right?」という、男性の恋人に呼びかけた歌詞が含まれているのですが、このカヴァー・ヴァージョンでは、Aメロを担当しているのはGuntherで、しかもサマンサとGuntherはテレフォン・セックスに耽っているという設定なので、この2コーラスめがまるまるカットされている、という点です。

とは言え、異性の恋人に呼びかけた歌詞をカットしたことで、この曲が性別不在のラヴ・ソングとして生まれ変わった、と肯定的に解釈することも、もちろん可能です。

そして、サマンサがこれまでに発表してきたヴィデオ・クリップの中でも、最もゲイ・テイストに溢れた作品であることには、間違いはありません。



ちなみに、Guntherのサングラス姿は、私の目には、美形に化けたなぎら健壱のように見えてしまって、仕方がありません。

そう見えるのは、はたして私だけなのでしょうか。

"Touch Me"
(Gunther featuring Samantha Fox)

(2004)



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2006.06.18 Top↑
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